福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.126(H11/1999.2) -012/046page

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豊かな心をもって、何事も意欲的に実践する生徒の育成

〜校内やその周辺、公共施設等の美化・清掃活動をとおして〜


常葉町立常葉中学校

I 主題設定の趣旨

(1) 本校生徒の実態から
 本校の生徒は、純朴であり一人一人が優しい心をもっている。多くの生徒は部活動や文化祭など学校の諸活動に一生懸命取り組み、教師や上級生の指示により自分の役割や責任を果たそうとしている。しかし、自主性に乏しく日常生活のなかで、あるいはいろいろな活動の中で、自分で物事を判断し課題を見つけて活動することが苦手である。また、自己中心的で思いやりに欠けると思われる言動が見られたり、安易に現実に妥協するなどの課題ももっている。自ら判断できても、個人ではなかなか行動に移せないことが多く、進んでゴミを拾ったり意欲的に清掃活動などに取り組む生徒は少なく、内面からの指導の必要性を強く感じさせられる。
 生徒たちの内面に根ざした道徳的実践力を高めるために、体験活動を重視し、教育活動全体を通して、何事にも意欲を持って取り組む生徒を育成することを目指したい。
(2) 学校教育目標と道徳教育目標から
 本校教育目標は、「健康」「自主」「礼儀」であり、その目指す生徒像は
 健康 … 心身ともに健康な生徒
 自主 … 進んで学び、活動する生徒
 礼儀 … 礼儀正しい生徒
である。これらの目標実現のために次の実践5項目
  1 心と体をきたえよう。
  2 進んで学ぼう。
  3 奉仕をしよう。
  4 あいさつをしよう。
  5 きまりを守ろう。
を掲げその徹底に努力しているところである。また、道徳性検査の結果や日常生活の観察から
 4−(4) 勤労の尊さ、奉仕、公共の福祉
 1−(3) 自主・自立、誠実、責任
 1−(1) 望ましい生活習慣、健康、節度
 4−(7) 郷土愛
 3−(2) 生命の尊重
の5つの道徳教育の内容項目を本校の重点指導内容項目とした。
 さらに、激しく変化する社会の中であっても豊かな心をもち、たくましく生きる主体性のある生徒を育成するため、その基盤としての道徳性を養うために「道徳の時間」においては、道徳性を補充・深化・統合し、内面に根ざした道徳性を育み、日常生活で具体的な実践に結びつく道徳的実践力を培うことが必要である。
 そこで、学校の教育活動に様々な体験的活動を取り入れて、生徒の道徳性を総合的に、実践的に養うことができれぱ、豊かな心を育むことができるだろうと考え、さらに「道徳の時間」と他領域における体験の場との関連を意図的、計画的に図り、実践を通して道徳性が高まると


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