福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.126(H11/1999.2) -021/046page
きになりました。 B 子; 友達のことを今まであまり考えなかったけど、友達のよいところを考えることができてうれしいです。
初めの堅い雰囲気とは違って、各グループの様子や一人一人の表情にも明るさや笑顔が見られました。5 まとめ(2分)
個人やグループで発表された意見、「ふりかえりシート」に書かれた感想をもとに、ねらいに即してまとめていきます。(励ますことを主とし、評価にならないように注意します。)
T先生; よいところをたくさん伝えることができましたね。自分や友達のよいところに気づくことができてよかったですね……。自分のことを、もっと好きになれたかな?
放課後、教室の後ろで静かに話し合うA子とF子の姿が見られました。そこでは、こんな会話が交わされていました。
F 子; A子ちゃん……、今まで、ごめんね……。今日、私のこと、「楽しい人だとか、思いやりのある人だ」とか、言ってくれたよね。本当は私、A子ちゃんになんて書かれるのか心配だったの。 A 子; ほんと……。私もそうだったの……。 F 子; ……、最近、A子ちゃんが、T先生のことを一人じめしているような感じがして、いじわるしちゃったの……。また、仲よくしようね。 A 子; うん、ありがとう……。 GWT は、教師の一方的な説教や命令などではなく、子どもたちに、活動の中で自分や友達の言動に気づかせる働きかけを大切にします。このことによって、子どもたちが体験的に人間関係を学ぷことになるのです。
豊かな人間関係づくりとグループワーク・トレーニング ○ 主体的に参加し、責任を分担する協同者! 子どもがグループ活動に積極的に参加するとともに、それぞれが、グル−プの一員であることを自覚できるように援助していくことが大切です。 ○ ふりかえりがポイント! レクリェーションやゲームに終わることのないように、ふりかえりをしっかり実施します。ふりかえりシート等を用いることによって、子どもたちの感情が一層明確になります。 ○ 年間計画を立てて! 学校行事、学年行事、学級活動等の年間計画の中に組み入れて、計画的・継続的に実施することが大切です。