福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.127(H11/1999.7) -041/042page
目で見る資料 空気中の酸素の割合を求める実験
教育センター科学技術教育部
使い捨てカイロに含まれる鉄が酸素と反応することを利用して、空気中の酸素の割合を求める実験を紹介する。これにより、空気中には酸素が約20%含まれていることを、実感を伴って理解することができる。
1 実験器具の製作
(1) ペットボトルの加工
1.5リットルのペットボトルの底の部分をカッターナイフで切り取り、側面に定規をセロハンテープで取り付ける。
(2) アクリル板の加工
長さ40cm幅3cmのアクリル板をV字形に曲げ、図のように六角形に切り取ったアクリル板に接着する。2 実験
(1) 使い捨てカイロを袋から取り出し、アクリル板の先端にセロテープで取り付ける。
(2) 水槽に底から約3cmまで水を入れ、この中にアクリル板を置く。
(3) 加工したペットボトルを、使い捨てカイロを取り付けたアクリル板にかぶせ、ふたの代わりにゴム栓をする。このときの水面の位置を定規で読み取る。[ A ]
(4) 15分ごとにペットボトル内の水面の位置を観察し、記録する。
(5) 水面の上昇がみられなくなるまで観察を続ける。(約3時間)
(6) (5)の水面の位置を定規で読み取る。[ B ]3 空気中の酸素の割合の求め方
(1) ゴム栓をしたままペットボトルを逆さまにし、位置 A まで水を入れる。この水をメスシリンダーに空けてはじめに入っていた空気の体積を測定する。
(2) (1)と同様にして、位置 B までペットボトルに水を入れ、その体積を測定する。
(3) 空気中の酸素の割合を次の式で計算する。
[(1)の体積]−[(2)の体積] ×100[%] [(1)の体積]