福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.129(H12/2000.2) -012/042page

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次に、「どんなご飯かな。」と問い、[おいしい]を[ごはんを]に重ねた。

次に、「どんなご飯かな。」と問い、[おいしい]を[ごはんを]に重ねた

以下同様にして
[ぼくは][おいしい][ごはんを][たくさん][たべる]
と重ね、

この「ごはんを」のように、「何を」「どんな」「どのように」等を表す「文をくわしくする言葉」を「修飾語」と言いますね。

と説明しながら、ブロック[ごはんを]を裏返し、[修飾語]という部分を見せ、更に色チョークで

修飾語−文をくわしくする言葉と板書して、用語を確認した。

次に、

では、「ごはんを」は、どの言葉をくわしくしていますか。選んで重ねてみましょう。

と問いながら、ブロックを再度ばらばらにして教卓の上に並べた。

児童は、[ごはんを]がどの言葉を修飾しているのかを考え[たべる]に重ねることができた。

同様に、[たくさん]はどの言葉を修飾しているのかも考えさせた。

このように目で見ながら、[たべる]は、この文の述語でもあり、修飾語[ごはんを]や[たくさん]の被修飾語でもあることに気付くことができた。

3 まとめ

(1) 「児童の実態をとらえる」について

事前に、国語についての意識調査及び診断テストを実施したことは、言語事項の学習に対する児童の意識や、理解の不十分さ、誤りの傾向等をとらえることができたという点で有効であり、指導に役立てることができた。

(2) 「主述の関係についての理解を深める」について

言語事項の学習は、「取り立て指導」のみでなく、理解の学習の中に位置付けることが可能なことが確かめられた。また、児童の認知面や情意面に大きな伸びが見られた。

(3) 「主述関係と、修飾・被修飾関係とを明確に区別させる」について

文構成ブロックを使用した操作を取り入れることは、主述関係と修飾・被修飾関係とを区別してとらえさせるためには有効な手だてであったと考えられる。

今後は、年間指導計画及び全学年を見通した指導計画の中で、どこで(どの単元で)、どの言語事項を、どのように指導していくのがより効果的なのかについて研究していく必要がある。

なお、今回の研究に当たっては富岡町立富岡第二小学校松本弘子教諭に、授業実践、資料提供をしていただきました。詳細は、「研究紀要Vol.28」(福島県教育センター平成11年5月)をご覧ください。


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