福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.132(H13/2001.2) -008/042page

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[4] 社会の動向や今日的課題とのつながりでいえば、「教科」「選択」「総合」となるのにしたがって、つながりは深くなる。

このように、選択教科の学習は、教科の学習と総合的な学習とを橋渡しする重要な役割を担っていることがわかる。したがって、総合的な学習のカリキュラムを開発する際には、選択教科の学習との関連を考慮することが必要となる。

II 総合的な学習と情報教育

総合的な学習における情報教育には、次のような3つの側面がある。

第一は、「道具としての側面」である。

これは、コンピュータなどのメディアを自らの課題解決や表現の手段として有効に活用することに関係している。つまり、コンピュータなどのメディアを課題解決の手段として活用できる能力(メディア・リテラシー)は、情報教育ばかりでなく、国際理解教育、環境教育、福祉・健康教育、郷土学習などを推進するための有効な知的道具となる。

前述した越ヶ谷小学校では、平成10・11年度は、「総合的な学習の時間」において、4年生と5年生だけがコンピュータ学習(マルチメディアとインターネットの使い方に関する学習)を行ったが、平成12年度はすべての学年で年間15時間のコンピュータ学習を行っている。したがって、同校の子どもたちは、総合的な学習において自然にコンピュータを活用できるようになっている。

平成9年度から文部省指定の研究開発学校となっている埼玉県杉戸町立杉戸中学校では、総合的な学習の中に「メディア学習」という学習段階を設定して、すべての学年で「新聞の書き方」「OHP資料の作り方・使い方」「デジタルカメラの使い方」「コンピュータ(特に、インターネット)の使い方」を学習させている。

さらに、同校では、「外部の人に電話をかける」「校外で活動する」「コンピュータを使う」「デジタルカメラを使う」「コピーをとる」といった学習活動がスムーズに展開できるように、最小限のマナーや手続きを学ぶためのガイドブックを作成して、各生徒に配布している。

第二は、「内容としての側面」である。これは、情報社会(特に、現代社会におけるメディアの役割と影響)を理解したり、情報社会へ参画する態度を育てることに関係がある。

越ヶ谷小学校では、6年生で「のぞいてみよう情報化社会」という共通テーマを設定し、そこから子ども一人一人の興味・関心にもとづく個人(個別)テーマを追求させている。その結果、テレビ電話、携帯電話、テレビ番組、バーコードシステム、インターネットなどのメディアの社会的影響(光と影)が子どもたちによって調べられ、検討されている。

21世紀の社会は、「国際化杜会(グローバル化社会)」や「超高齢化社会」といった特徴をもっと同時に、問違いなく「高度情報化社会」という特徴をもつようになる。つまり、未来学者アルビン・トフラーが指摘しているような「情報革命(第三の波)」が本格的に実現されるのが21世紀の社会なのである。したがって、現在の小・中・高校生には、私たち大人以上に、メディアや情報が社会に及ぼす影響に関心をもってほしいと思う。

第三は、「学び方としての側面」である。これは、資料の集め方や整理の仕方、成果のまとめ方や発表の仕方といった「情報収集・選


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