福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.133(H13/2001.7) -020/036page

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(3)反証事象,確証事象の検討

検証の方法については,自己責任の自覚を持たせるために児童に発想させるが,児童だけでは発想できなかったり,真偽が明確にならない方法を発想した場合の,支援の具体策を教師が持っていなければならない。
したがって,事前にそれぞれの考えの反証や確証となり得る事象を検討しておいた。

<ぶつかり説の反証事象>   <なくなり説の反証事象>
ぶつかり説の反証事象   なくなり説の反証事象
     
<使われ説の反証事象>   <ぐるぐる説の反証事象>
使われ説の反証事象   ぐるぐる説の反証事象

【Do(実践)】

〈お互いの考えを提案する場>
ここではまず,「電気はどう流れているか。」という教師の意図的な問いかけによって,自分の考えに気付かせるようにした。また,それぞれの漠然とした考えを理解し合い,話し合いを可能とするために,それぞれの考えを,まず図によって発表させた後,その考えを代表するキーワードを与えることによって,互いの違いを明らかにし,意味づけができるようにした。

・電池にはホルダーに入れる向きがある。向きを逆にするとモーターは回らない。
「逆だめ説」
・電気は電池の+からしか出ない。電気はモーターに行くとなくなる。
「なくなり説」
・電気はモーターで使われて,少なくなって戻ってくる。
「使われ説」
・電気は+と−があって,ぶつかってモーターが回る。
「ぶつかり説」

ここで,さらに,概念同士の違いや,同じ概念でも微妙な違いがないかどうかを明らかにするために話し合いを行うと,今まで認識できなかった次のような考えがあることが明らかになってきた。

・電気を切ると電気が戻る。
「もどり説」
・電気は回っている。
「ぐるぐる説」

最後に,自分の立場を決定させて,この後の検証活動が自分の考えの検討の場であるという意識を持たせるようにした。

〈それぞれの考えを検証する場>
次に,それぞれの説は正しいかどうか検証する活動を行った。


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