福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.133(H13/2001.7) -025/036page
@ 開放的な場を提案したことで体全体を使ったダイナミックな活動を引き出すことができたか,児童の活動の様子から考察する。
A 参考資料を提示し,場を生かす視点を与えたことは,発想を引き出すのに有効だったか,アイディアスケッチ・メモをもとに考察する。
B 交流の場の設定は,美的な見方や発想の幅を広げることや構想の練り上げに有効だったか,話し合いや構想カードから考察する。
C 試行錯誤の時間を十分とることは,活動を主体的にし,創造力を鍛えるのに有効か,児童の活動の様子から考察する。
D 他学年と作品を通してかかわる場を設定したことでつくる喜びを感じさせることができたか,活動の様子や学習カードから考察する。(2) 授業の概要
@ 検証授業 T
本時は,「場を生かす」という視点で校庭を見て回り,自分のつくりたいテーマ・パークを発想しグループで構想を練る時間である。まず,児童に知っている「テーマ・パーク」について聞くと,予想したように,「ジュラシック・パーク,サファリ・パーク,アクアマリン」などの『見せること』を意図したものと「リナ・ワールド,ディズニー・ランド」などの『遊んで楽しませること』を意図したものが挙げられた。そこで,うつくしま未来博を取り上げ,「美しい空問,美しい時間」というテーマで「霧の谷,風の森,虹の台地,碧の谷」など建物や展示,演出を工夫して『伝えること』を意図したテーマ・パークもあることを知らせた。
それだけでは,「場を生かす」ことにはつながらないので,クリスト・ヤヴァシェフのアース・ワークなど地球の表面にアートを配備した作品を見せ,場を生かした『造形美』もテーマ・パークとしてとらえることを提案した。(写真1)
その後,校庭に出て遊具に触れたり,建物を色々な角度から眺めたり,また,音や風,光にも目を向けたりして,イメージをカードにメモしていった。(資料1)交庭から戻るとアイディアスケッチ・メモをもとにどこで・どんなテーマ・パークをつくりたいか発表し合った。その後場所ごとにグループをつくり構想を練った。(資料2)
【資料1】アイディアスケッチ・メモ 【資料2】構想カード