福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.134(H13/2001.11)-004/036page

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特集 「地域とともに子供たちの生きる力を育成しよう!」

〈研究主題>
共に考え,追究し,感じ合う力を身に付けた子供の育成
原町市立原町第一小学校

T 主題設定の趣旨

1 現在の教育課題から

現代社会は,情報化や国際化,環境問題,高齢化など,様々な面で多くの課題を持ち,急速に変化している。そのため,子供たちを待ち受ける未来は,多くの希望ととも,山積する課題を抱えることが予想される。そこで,これからの子供たちに求められるのは,社会の様々な問題に対応したり解決したりする中で,人と人,人と自然が共に生きる豊かな21世紀を切り拓いていく力である。そのために,自ら課題を見つけ,自ら学び,主体的に考え,行動し,問題を解決する資質や能力を育てていくことが大切である。

2 本校の研究から

本校では,一昨年まで社会科を中心に「自分の気づきや思い,考えを他の人にはっきりと伝え,表現活動を通して考えを深め,より確かで豊かに問題の解決をしようとする供の育成」 を目指して研究を進めてきた。この研究で明らかになったことは,子供たちが自らの課題を問い続けていくと,その内容や活動範囲が社会科の枠の中だけでは収まりきれず,総合化されたものになっていくということである。また,活動計画や学習過程の中で学習したことを他の学習や生活の中で生かしていくことを期待したが,必ずしも成果を挙げているとは言えなかった。

3 21世紀をしなやかに生き抜く子供の育成から

本校の研究の深まりを生かすとともに,「総合的な学習の時間」の趣旨を生かした研究を進めることを目指して本研究主題を設定した。主として社会科・理科で学習した水源の役割を充実発展させた「総合的な学習の時間」(本校では「スバルタイム」と呼ぶ。以下同じ)を通して目指す子供の姿を育成していくことにした。
そのためには,子供たちにとって学校が「学びがいのある学校」である必要があり,「やる気(意欲)」を持ち,「自分で考え(追究)」「他と共に生きる(共生)」という意識を高めることができるように常に配慮していくことが大切である。さらには,本校で大切にしてきた問題解決能力を改めて考え直し,単に問題を解決するだけでなく,21世紀を切り拓いいくために,自分の夢の実現を目指して自分自身や社会を創造していく力が必要であると考えた。

 

U 研究仮説

1 仮説

自分の身近な対象から感じ取ったことを生かしながら課題を見出し,時間的・空間的に開かれた学習を進めていけば,互いのよさや価値に気づくとともに,よりよい自

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