福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.134(H13/2001.11)-025/036page
A 特別養講老人ホーム「まどか荘」訪問
4年前から「まどか荘」訪問を実施している。
当初は関係機関からの要請による生徒会役員を中心とした一部の生徒の活動であった。従ってボランティアの意義も十分理解されず,生徒・教師ともにさせられているという意識が強かった。ボランティア教育の一環として全員に体験させたいというボランティア担当教師の意見から,学年単位で年に一度ずつの訪問に改めた。しかし,一人一人の生徒にとっては,年に一度の体験ではなかなか深まりのない活動となっていた。そこで今年度から,学年を追うごとに広がり深まるよう1年生はこれまで実施してきたような訪問,2・3年生は総合的な学習の時間での訪問とした。総合的な学習の時間には,よりお年寄りとかかわれる体験的な活動や村の問題として老人福祉について考えさせるように計画した。
また,昨年度からボランティア協力校として指定を受け,県ボランティアセンターの協力の下,講演や高齢者疑似体験などの活動も取り入れている。
<考察>
これらの活動を行うため,学年での教師の話し合いはもちろん,他学年との連携が多く見られるようになり,活動も充実し,生徒たちの意欲も高まりつつある。3年生は,休日開催の村の敬老会にボランティアとして参加し,積極的にお年寄りとかかわる姿が見られた。
(2) 近隣校との連携を図る教育
@ 校内陸上大会の近隣校との合同開催
例年生徒の陸上競技能力を理解するとともに,郡陸上大会の選手選考を兼ねた校内陸上大会を開催している。しかし,全校生徒54名でしかも小学校から一緒に生活しているという環境では,互いの能力を理解し,競い合い,高め合うという意識がほとんど見られない。これらの課題の解決と,近隣校の連携を図る目的で,一中・二中合同陸上大会を実施することにした。両校で共通して行っている行事であり,内容もほぼ同じであるので比較的容易に進めることができた。教育課程を編成する段階から,村教頭会での日程調整,各校の担当者による打合せを実施した。体育主任どうしの種目等のプログラム編成を中心に,給食,生徒の送迎にかかわる打合せを計画的に行い実施した。