福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.134(H13/2001.11)-029/036page
研究紹介 時事問題に関する考察を通して自己表現力を育てる指導
〜プレゼンテーション学習による方法知の習得〜
福島県立福島高等学校 教諭 小 島 稔
T 主題設定の理由
本校は進学校ということもあり,大学進学を第一目標にした学習指導がなされている。公民科のカリキュラムは,1年次=現代社会4単位(必修),3年次=政治・経済2単位(選択)になっている。
1年次では,現代社会4単位を政治・経済分野(2単位)と倫理分野(2単位)に分割し,2名の教員による1クラス2講座制で展開している。
一方,3年次の政治・経済2単位は,私立文型コース13名の生徒が選択している。定期考査は実施せず,評価は,授業における生徒のさまざまな活動を通して総合的に行っている。全員が,大学進学希望であるものの,政治・経済を受験科目にしている生徒がいないため,将来の職業観の育成および生涯学習の重要性を理解させる総合的な学習の時間として授業を展開している。
ここでは,この3年生の政治・経済の授業を研究実践の対象として設定する。まず生徒の実態を正確に把握し,指導計画立案の参考とするためにアンケート調査を実施した。なお,同様のアンケート調査を1年生でも実施したので,あわせて考察したい。
横軸項目
ア 講義と板書中心 イ グループでの調べ学習 ウ 1人での調べ学習 エ 文章・グラフ・イラスト作成 オ 発表の内容をグループで話し合う カ 自分が発表する キ 発表に対して自分の意見を述べる