福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.134(H13/2001.11)-031/036page

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「伝える」表現能力=「相手に何を伝えたいのか」という観点が重要である。同時に,「相手がどのように受け取ったのか」という聞き手の理解の度合いを確認する活動も不可欠である。そうでなければ,表現は一方通行になり,相手の理解の程度を把握することなく,議論がすれ違いになる場面が出てくる。
そこで,こちらの発信を相手がどのように受信したのか,ディスカッションを通して認識させ,良質なコミュニケーションを図る中で,「個性」「多様性」は「社会性」に昇華され,公民的資質の育成が可能となるであろう。

 

V 研究計画

1 研究方法・内容

(1) 学習活動のガイダンスと課題の設定

(2) 時事問題における課題解決のための資料・情報収集とその支援

(3) 発表資料の作成及びプレゼンテーションの方法と工夫の支援

(4) プレゼンテーションの実践(指名なし発表)

(5) ディスカッション形式の討論

(6) 評価・反省と課題

<学習指導計画>

段階 時間
学習活動
評価の観点・支援の手立て
ガイダンス 2時間
単元の学習活動計画についてガイダンスをうける。
生徒自身にグループ分けさせる。
グループを編成する。
政治・経済・社会的な時事問題を設定させる。
共通研究テーマを設定する。
リンクマップを活用し,現在身に付けている表現手段を確認させる。
学習活動の内容を確認する。
 
 
調査・研究 4時間
図書館を利用して,グループまたは個人で,共通テーマについて調査・研究する。
個に応じて情報収集・選択および表現する活動を支援する。
ファーストプレゼンテーション
1時間
進捗状況を発表する。
調査研究のまとめ方とプレゼンテーションの方法を簡潔に発表する。
調査研究のまとめ方とプレゼンテーションの方法を発表させる。
他のグループの発表を参考にして,各自の内容を振り返り,再点検させる。
発表資料作成 3時間
発表用資料を作成する。
資料作成の方法について必要に応じてアドバイスする。
個性と多様性を発揮させる。
発表準備 1時間
グループ毎に作成資料・発表方法の確認,リハーサルを実施する。
使用する機器について点検する。
セカンドプレゼンテーション 2時間
各グループ,個人で研究内容を発表する。
「指名なし」発表で生徒の主体性を引き出す。
フリーカードで発表を評価する。
聞き手の反応に注意させる。
ディスカッション 1時間
討論によって思考・判断の共通性・関連性・多元性を一般化する。
担当教師が司会進行をつとめ,スムーズにすすめる。
反省・講評 1時間
リンクマップの作成,自由記述によって反省する。
講評を通して,生徒自身の変容に気付かせる。


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