福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.135(H14/2002.2)-011/036page

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会の要請に応える特色ある学校作りをする。
A農業(生命に関わる学習)により,「豊かな心」を育成する。
B課題研究でのプロジェクト学習を通して,自ら課題意識を持ち,課題を解決するための力を身に付け「たくましく生きる力」を育てる。
C地域の児童生徒や地域の人々の二ーズに応え,学校が地域のための学習の場,交流の場となる,地域に開かれた学校作りに取り組む。
D生徒が先生となり,主体的に取り組むことによって学習の定着が図られ,自ら学び,考える力の育成につながる。

2 活動の内容

(1) 「生徒が先生」の取り組み

本校生が先生となり,小・中学生や保護者・地域の人々に対して,日頃の授業・実験実習で学んだことを指導する。そのことにより,生徒自身が自ら学んだことを構造化し実施することで,学習内容がより確実なものになる。さらに,生徒が主体性・創造性を持って取り組むことで,思考力・判断力の育成にもつながる。

(2) 農場のスクールパーク化

本校の新鶴農場は現在,和牛の肥育,養鶏,果樹等を学習するための実習地である。一昨年度スクールパーク化構想をつくり,傾斜地や建物のまわりに花壇を整備し,綿羊,山羊,ウサギなどの小・中動物の導入を図り,地域の園児や児童生徒も農業を学ぶことができるような,触れ合い広場等を建設中である。
その中で生徒が,主体的に計画を立て意欲的に実習に取り組み,地域の方々や園児・児童生徒たちに説明できるようにするとともに,生徒自身が地域の方々との触れ合いを通して成長していけるような,開かれた農場作りを目指している。

(3) 奉仕活動

会津坂下町のロータリークラブの提唱を受けて,本校では平成12年度にインターアクトクラブを創設した。インターアクトクラブ員や各クラスのボランティア委員を中心に様々なボランティア活動を通して地域との連携を深め,生徒が主体的に取り組むことで,豊かな心を育み,社会性や協調性,奉仕の精神を育てることを目指している。

 

V 指導上の留意点

1 「生徒が先生」となる取り組みでは授業の全てを生徒に行わせるのではなく,教師が助言し,多くのヒントを与えながら,企画・実施・評価することで,生徒自らが活動できる機会を与える。
2 実施までの計画・準備や,実施後の反省・評価に生徒を参加させる。
3 外部関係機関と綿密な打ち合わせを行う。

 

W 活動の実践例

1 幼稚園との活動

9月中旬に坂下幼稚園や他の町村の園児が新鶴農場を訪れ,本校の畜産専攻生に鶏卵の集め方を教わったり,ウサギや山羊,牛等と触れ合い,それぞれの家畜についての説明を聞いた。

大きなサツマイモを収穫し喜ぶ園児たち
大きなサツマイモを収穫し喜ぶ園児たち


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