福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.135(H14/2002.2)-017/036page
に十分に親しませるため,単元の前半では「体ほぐしの運動」の時間を多く設定した。
また,児童一人一人が現在持っている力を進んで発揮し,めあてに向かって楽しく活動できるように,マット運動では集団的な動きを,跳び箱運動では技の種類や跳び方の難易度による点数化を取り入れた。
V 授業の様子
(1) 3時間目(マット運動の1時間目)
「体ほぐしの運動」として,腕支持感覚が養える運動や側方倒立回転のアナロゴンとなる運動などを行った。
集団的な動きに取り組むのは本単元が初めてであったが,「連続前転」では,できる技が少ない児童でも,他の児童と一緒に回ったり,続けて回ったりする楽しさを味わうことができた。また,先頭の児童の動きに合わせようとすることで「回転速度の調節」という新たな課題を発見することもでき,技能の高い児童も意欲的に取り組んでいた。
さらに,集団的な動きの間に,個人による難度の高い技を設定する班も見られ,集団的な動きの中でも,個のめあてを生かした活動を行うことができた。
(2) 11時間目(跳び箱運動の4時間目)
導入の段階で,跳び箱運動のアナロゴンとなる「体ほぐしの運動」を行った。
その中の1つ,「人間ダーツ」は,踏み切り板や跳び箱上からジャンプし,マット上のフープなどの的をねらって降りるという運動遊びである。ねらいとしたアナロゴンは,踏み切り感覚の向上,恐怖心の軽減,着地の安定である。
また,次時の班対抗競技会に向けて,班の合計点数を上げようと,自分の力に応じて技