福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.135(H14/2002.2)-018/036page
の種類や跳び方の難易度を考えながら熱心に技の練習に取り組む姿や児童同士で教え合う姿が見られた。
W 研究のまとめ
(1) 研究の成果
@ 「体ほぐしの運動」として主運動のアナロゴンとなる運動を扱ったことにより,器械運動に対する意欲が向上した。また,多くの児童が技能の向上などに効果的であったと振り返っている。
また,児童相互の関わり合いのある「体ほぐしの運動」を取り入れたことにより,児童相互の関わりが深くなり,恥ずかしがらずに練習できたり,教え合ったりすることができるようになった。A マット運動では集団的な動きを,跳び箱運動では技の種類や跳び方の難易度による点数化を取り入れたことにより,同じ技であっても今まで以上に楽しめるようになった。また,学び方に関しては,広がった楽しさから新たな課題を発見し,その課題を解決するために進んで練習する姿が見られるようになった。
(2) 今後の課題
本研究を基に,さらに,ボール運動など他の運動に関するアナロゴンの研究を進め,アナロゴンを含んだ楽しく効果的な「体ほぐしの運動」の例を探っていきたい。
「体つくり運動」を構成する「体ほぐしの運動」と「体力を高める運動」の2つの内容を関連付けた単元計画の在り方を研究し,自分の体に関心を持ち,進んで体力の向上に取り組める児童を育成していきたい。
<参考文献>
1) 文部省:「学校体育実技指導資料第7集 体つくり運動」(平成12年)
2) 杉山重利著:「新学習指導要領による小学校体育の授業F考え方・進め方」大修館書店(平成12年)