福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.138(H15/2003.2)-021/036page

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― 豊かな教育実践 


算数教育とインターネット


〜算数を楽しむためのWebページの作成〜

福島市立大森小学校 教諭  天 野  富 貴 子

 

I 研究の趣旨 

1 算数教育における今日的課題から

学習指導要領の改訂により、算数科でも学習内容が削減されるとともに、授業時数も大幅に削減された。授業にゆとりをもって取り組み、算数の豊かな広い世界へ導いていきたいと取り組んでいるが、時数の減少で以前にまして難しくなった。学習内容は厳選され易くなったように見えるが、基礎基本の徹底の上に、新しい考え方を生み出したり、発展させたりすることを重視しており、内容は奥深く多種多様で、その要求水準は逆に高くなったのである。

では、この難問をどう克服すればいいのか?少ない授業時数で、豊かな学習を展開させるために、インターネッ卜の活用を考えてみた。

2 算数教育とインターネット

「算数の一斉授業に不向きなインターネット」
情報化社会が進み、国語や社会などの「調べ学習」では、インターネッ卜を活用した幅の広い学習が展開されている。その効果は、
@ 児童の学習意欲が向上し、意欲が持続する
A 学習内容が幅広く豊かで奥深いものになる
B 全世界、日本中の人と共通の話題をもてるという点で、他に類のない絶大な効果が期待できる。しかし、インターネットは"個人"の学習においては偉大なカを発揮するが、"一斉授業" という枠の中では活性化しにくく、"調べ学習"的要素の少ない算数では、あまり活用されていないのが現状である。では、インターネットを算数科でも効果的に活用するために、どのような手だてを講じたらいいのだろうか。

「ネット活用への方策:学校から家庭へ」
インターネットの普及率は44%にのぼる。また、10代の利用率は70%を超え、更に上昇している。【H13年版情報白書より】この数字は、これからの教育が、授業の中だけで完結することなく、学校から家庭へ(一斉から個別へ)と広がりのある転換が、インターネッ卜活用という点からも可能になってきたことを表している。
つまり、学校で学習したことを発展させて、家庭でインターネッ卜を活用し、幅の広い学習を展開することができると捉えたのである。インターネッ卜には、算数の面白さやふしぎさを教えてくれる話などが無数に散らばっている。一度その面白さを体験すれば、誰でももっと知りたい、もっと調べてみたいという意欲が湧くであろう。そうすれば、あとは学習する場を学校から家庭へ広げ、家庭からネットを通して、算数を楽しむ「自ら学ぶ子ども」が育つと考えた。そのために、
@ ネットの活用を念頭においた、計画的な指導
A ネット活用の基盤となる、Webの作成と充実を図らなければならないと考えたのである。

 

U 研究の内容

1 「算数科Webぺージの作成」

Webぺージの内容


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