郡山市立美術館所蔵作品 自然とともに〜華麗なるイギリス近代美術の流れ〜 (2/3)

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ジョン・クローム
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イギリスでオランダに最も近い港町ノリチで、そのオランダ風景画の波を両手を広げて受け止め得たのはジョン・クロ−ムでしょう。彼はノリッジ派の中心として、肥沃な大地や丘に対し、常に敬意を持って重厚なタッチでそれを描いていたのでした。
ウィリアム・ブレイク
時間: 57秒
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肖像画家や風景画家が活躍していたもう一方では、現実を超えたところにその理想を求め続けたブレイクがいました。詩人でもあった彼の影響は、未だに多くの作家たちを虜にしています。彼は最小限の線だけで形を捉え、そこに薄く水彩を施しています。ですが、線と線との間のボリュームは、見る見るこちらに迫ってくるようです。
ジョン・マーティン
時間: 1分06秒
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ブレイクとターナーの影響を受けたマーティンは、細密な表現で不思議な世界を醸し出しています。人間はなんと小さいのでしょう。緑色の海と、その海に張り出し、今にも動き出しそうな岸壁。マーティンは自然の恐ろしさと人間の卑小さとを描こうとしたのです。

ロセッティ
時間: 1分34秒
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ブレイク、マーティンと続いたイギリス・ロマン主義の流れはラファエル前派という19世紀を特徴付ける芸術運動にいたります。ラファエル前派とはルネッサンスの天才画家、ラファエル以前の純粋な芸術に立ち戻ろうとした芸術家の集まりでした。厚い唇、顎を少し傾けた表情はロセッティ特有の女性像です。男を惑わす冷たい心は、抱えられた石に象徴されています。産業革命により機械化が進められ、人間性が希薄になった19世紀末特有の不安感がこの作品から感じ取れます。
バーン=ジョーンズ
時間: 1分39秒
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冒頭のフローラを描いたバーン=ジョーンズはロセッティの弟子であり、ラファエル前派運動の完成者と見ることが出来るでしょう。タイトルにあるとおり、この作品はイギリスで最も親しまれている騎士道物語、アーサー王の最後の場面を描いたものです。彼は現世の戦いに疲れ、来世で天使達に、その疲れを癒してもらっています。左右には戦いが相変わらず続いている現世が表されています。現世と来世、バーン=ジョーンズはここで戦いの続く現在世界と幸福な理想郷を対比させました。ここには、現代にも通じる彼のメッセージが隠されています。
ムーア
時間: 1分16秒
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口をわずかにあけ、今眠りから覚めたような目。右上には蝶々。蝶々となって夢の世界へと飛び立とうとした彼女の魂は、目が覚めたことで現実に突然戻されたようで、貼り付けられたように身動きもしません。

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