日本の近代版画〜版芸術の開花〜(2/4)

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南薫造
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穏やかな、瀬戸内の夕暮れ。水彩画家として知られる南薫造が自ら彫った木版画です。日本の伝統的な木版画、浮世絵は絵師、彫り師、刷り師の完全な分業によって制作されています。それに対し、南薫造はすべての工程を自ら行うことを重視し、版画の個性を重視したのです。
織田一磨
時間: 23秒
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大正5年織田一磨は、東京風景と題した20枚の石版画を制作しました。これは、江戸の風情漂う旧加賀藩の長屋を舞台にした一枚です。東京風景は作者自身が描き、版を仕上げた、記念すべき石版画となりました。
岸田劉生
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日本の近代美術史上に大きな足跡を残した岸田劉生。これは劉生自らが彫った数少ない木版画の一つです。白と黒の効果を見事に生かした構図が印象的です。

バーナード・リーチ
時間: 32秒
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日本の民芸運動に深く関わった事で知られるイギリス人の陶芸家バーナード・リーチは優れた銅版画家でもありました。明治の末、白樺派を中心とする画家たちが、来日したリーチから銅版画の技法を学んでいます。
岸田劉生
時間: 42秒
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「欲望」「怒れるアダム」「石を噛む人」三点で構成される天地創造は、岸田劉生の版画作品を代表するものです。劉生は、大正3年ごろにリーチから銅版画を学びました。天地創造には人間の内面へ向けられた、画家の鋭い眼差しが感じられます。
創作版画運動の広がり
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大正末期から昭和初期にかけて、版画同人誌が相次いで創巻され、創作版画運動がにわかに活気付きました。そうした中、料治熊太が編集・発行に力を注いだ「白と黒」、「版芸術」といった雑誌には、当時無名だった若い作家たちが作品を発表し、その才能を開花させています。版画同人誌は、全国的な版画の普及に大きな役割を果たしました。創作版画運動が繰り広げられる一方で、浮世絵の流れを汲む、伝統的な木版画にも新風がもたらされました。

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