日本の近代版画〜版芸術の開花〜(3/4)

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日本風景画
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日本各地の風景をテーマにした、「日本風景版画」。創作意識をもった6人の画家が原画を描き、伊上凡骨が彫りを手懸けた版画集です。彫りの名手、凡骨の巧みな技は、画家たちの個性豊かな筆の運びを生き生きと伝えています。
心象を刻む
時間: 37秒
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萩原朔太郎の詩集、「月に吠える」。朔太郎から挿絵の依頼を受けた田中恭吉は、志半ばでこの世を去りました。装丁は恭吉の遺志を継いだ、恩地孝四郎の手によるものです。版に刻まれた魂の叫びが詩の内容と緊密に触れ合った傑作です。
詩画集
時間: 1分13秒
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大正から昭和初期にかけて、版画家自身による詩画集も数多く出版されています。版画と文学の交流の中で、版画家たちは自由に想像力を羽ばたかせました。橋がその持ち前の表情もまくほとんど忘れられた姿でゐるのは寂しいものだ。とくにそれは都会に多くみられる姿だ。流れてゐるのかと思はれる水にびいろの疲れた水はそれでも川岸の倉を写し舟の陰を宿し月さへも澄ませようとしてゐる。その姿が傷ましい。橋の下を影のやうに静かに空樽を積んだ舟がすべって行った。其微妙な音は都会の溜息に似ている。

谷中安規
時間: 30秒
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心の奥底に潜む風景でしょうか。奇怪な生き物たちがひしめいています。昭和初期を代表する谷中安規は、木版画の大胆な陰影表現を生かして独自の世界を刻み続けました。
恩地孝四郎
時間: 43秒
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叙情溢れる抽象作品を残した、恩地孝四郎。恩地はこよなく音楽を愛しました。ここにはラヴェルのリズミカルなメロディーから受けた新鮮な感動が、純粋な形と色彩となって現れています。
時代と共に
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昭和に入ると版画家たちが活動の場を更に広げ、魅力溢れる作品が数多く誕生しました。詩人であり、版画家であった川上澄生は、文明開化を詩題にした作品を数多く制作しました。また、昭和初期に研究が進んだ南蛮文化に影響を受けて、南蛮の世界を生涯追い続けました。

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