秋 |
時間:
1分06秒
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3.9MB
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10.9MB
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50.2MB
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秋の彼岸の頃、家々でお引きされ、乾燥させ、この日まで大切に保管されたからむしを持った人たちが集まります。品質の鑑定を行うためです。長年、からむしを見続けた厳しい目で、品質によって特上・上・並みの三段階に分けられます。良質のからむしからは、細く強い糸が多くできますが、質が悪ければ、繊維が割きにくく、細い糸が作りにくいのです。毎年行われる品質鑑定は、生産者にとって最も緊張する場面でもあります。一人一人の技術が、からむしの良し悪しを決める事になるからです。 |
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糸作り |
時間:
54秒
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少しずつ、冬の足跡が近づく頃、糸作りの作業が始まります。まず、苧績みと呼ばれる作業が行われます。水に湿らせたからむしを、小指や人差し指の爪を使って細く割きます。繊維の方向を揃え、割いたものを二本ずつ手繰り、一本一本撚りながらつないでいきます。績むんだ繊維は、苧桶と呼ばれる輪っぱへ溜めていきます。 |
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撚りかけ |
時間:
1分47秒
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雪で覆われ、寒さが厳しくなる頃、冬の間に績み溜めたものを、糸車を使って撚りをかけます。このとき、経糸と緯糸によって、撚りの掛け具合が変わります。経糸は、強くなければならないため、多く撚りをかけます。撚りの強さは、糸車の回転数で調整します。それぞれの道具は、長年に渡って使われるうちに、工夫が施され、使い易いものになります。それはまるで、体の一部になっているかのようです。撚りがかけられた糸は、クルワに巻き取られます。ここから、機の下ごしらえに入ります。経糸を強くするために、糊づけをします。この糊は、海草の布糊を水に浸し、溶かしたものを使います。 |
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