奥会津只見の昔話 ざっと昔あったど(19/30)

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鼠のくれたフクベッコ(2)
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「そうだ熱いお湯をあげてみよう、そう思ったお婆さんは大きなどんぶりに熱いお湯いれて置いておきました。やはりねずみは見ていてお婆さんがあげるとその後チョロチョロでてきて、フワフワと湯気があがるどんぶりのそばを鼻ヒクヒクさせてにおいを嗅ぎながらどんぶりの周り回っていたのですが飲まないで帰っていきました。」
鼠のくれたフクベッコ(3)
時間: 37秒
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「それを見ていたお婆さんは、ほらみろ、熱いから飲めないだろう、胸がすっとしたいい気味いい気味、こうはしていられない川に行って洗濯でもしてこよう。ねずみがお湯を飲めないのを確認して安心してお婆さんは出かけて行きました。お婆さんが出かけて行ったすぐ後にチョロチョロとねずみがまたでてきました。今度のねずみはなんだか体のあちこちの毛が抜けヨタヨタとした年寄りねずみでした。」
鼠のくれたフクベッコ(4)
時間: 36秒
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「そのねずみもやっぱりどんぶりの周り鼻ヒクヒクさせてぐるっと回っていました。するとチャポン、チャポンと足入れたかと思うと首まで浸かって気持ちよさそうにお湯に入っていました。そうして温まるとどんぶりからあがって周りにいて、少したつとまたチャポン、チャポンと入り気持ちよさそうに浸かっていました。そのようなことを二、三回繰り返した後でねずみも帰っていきました。」

鼠のくれたフクベッコ(5)
時間: 33秒
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「その様子をお爺さんはタバコをプカラプカラふかして見ていました。いや、俺はおもしろいものを見たな、人間はお風呂に入るがねずみがお風呂に入るなんて初めてみたよ。今日はいいものを見せてもらったよでもこんなことしていられないから、俺も山仕事に行ってこようといって山仕事の準備して山に出かけていきました。その山仕事に向かう途中で広い野原にきたら、なんだかズボンの裾をヒクンヒクンと引っ張られました。」
鼠のくれたフクベッコ(6)
時間: 45秒
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「あれ誰だろう、こんな広い野原の誰もいないところに、俺の気のせいだろう。歩きはじめたらまたピクンピクンと引っ張られました。私です私はここにいますと声がします。声が聞こえるほうを見てみると足の裾のほうにねずみが一匹いました。私はそちらに住んでいるねずみです。今日はうちのお爺さんをお湯にいれていただきありがとうございます。私のお爺さんは年を取ってしまって、腰痛い、腰痛いといって腰痛をかかえていたのですが、そちらでお湯に入れさせてもらったおかげで腰の痛みもすっかりなくなり元気になったと喜んでいます。」
鼠のくれたフクベッコ(7)
時間: 36秒
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「お礼にこのフクベッコを渡して、これをもらってください。雨降った時、体が疲れた時、このフクベッコの中に入って体を休めてください。休めてくださいといわれてもこんな小さいフクベッコにどうすれば入れるのだろうと疑問をいだく顔をしていたのでねずみは、これに入る時はこの草のところに横にして口のところに頭をいれてみてください。そうすると中に入れます。それをいうとねずみは帰っていきました。」

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