白河市文化財パンフレット 谷津田川流域水車跡群 発掘調査概要 - 016/020page

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しみずや跡(あと)

 所在地    愛宕町
 調査期間  平成12年11月〜平成13年3月
 検出遺構  水車小屋跡・水路跡

 関川寺裏手の左岸にありました。発見された水車は、明治時代から昭和の初めまで精米に使われたものです。水車の廃業後の状況から、機能時の作り替えの状況にいたるまで調査を行うことができました。岩盤に掘られた水路や水車小屋跡の柱穴などが良好な状況で残っており、水車小屋の内部の作りをとらえることができました。

しみずや跡遠景
しみずや跡遠景

 関川寺の裏手では川底に、岩盤に掘られた水路が残っているのを見ることができました。調査ではこれにつながる水路が見つかっています。川沿いの道路や護岸の石積は水路を分断しており、水車の廃業後に作られたことが分かります。
水車廃業後の石積(東側)
水車廃業後の石積(東側)
水車廃業後の石積(西側)
水車廃業後の石積(西側)
 水車の廃業後に作られた水路には、石積が積まれていました。東側の壁には、水車で使われた石臼が、石積に転用されて残っていました。石臼は建物の基礎などにも使われており、ほぼ完全な形の石臼が13個出土しています。

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