北会津村誌 -000-17/534pag
たようである。
何回か帰省して調査に当っていられたようであるが、5月半ばの約束の日間近に、既に200字詰2000枚の原稿を書きあげ、村の写真700枚ほどを持参して、委員に検討をということである。
内容に至っては、私などの口をはさむ余地は全くない。専門学者の仕事振りはこのようなものかと驚歎するばかりである。特に氏は専門の分野である土地の成因と、民俗の項に、卓絶した資料と意見を、惜しげもなく提示されている。そして「村誌では、やはり自分の村をまず第一に知りたいだろうから」と各部落の発達に殆ど全冊の半ば以上をさいている。その郷土の、村の生活に対する愛情が、胸いたいほどににじみ出ているのを感じる。
氏のこの渾身の努力になったわが村誌をひもといて、われわれは、つぎの村の発展に、皆で協力、献身しなければならないと思う。
終りに、多忙な研究の時間をさいて、この詳細な村誌を執筆された山口氏に、厚く謝意を述べると共に多大のご協力を仰いだ村誌編さん委員、各区長さん方、その他労を惜しまれなかった多くの方々に、厚く御礼申上げ、謹んで御挨拶と致します。
昭和42年9月