北会津村誌 -077/534pag
里芋 2.200 1.849 2.967 実綿 1.252 0・720 1.266 なお詳細に土壌の特質、作付上の注意まで掲げてあるが、これは、この土地に祖先から住みついて、毎年耕作をくりかえしている人々には、もはや常識ともなっており、近年特に土地改良、肥料の研究も進んでいて、詳しく再述する必要はないと思う。
ただこの扇状地の古くからの、成因上からの分類・特質・分布が、構造改善によって大きな動揺、移動、変化を来しているわけである。これは成因上から、系統的類推では解けないことになるので、再出発、土壌の再検討なども必至になってきていることは、注意しておくべきである。
第5章 谷地・清水の生物
1、 と げ ち ょ
会津盆地の中央部を占めるので、気候その他の環境からくる特異な生物を指摘することは容易でない。ここでは扇状地末端の清水の湧水する地帯であるから、谷地、清水に関係あるものを一、二拾いあげてみるにとどめる。
その一つは、俗にとげちょと呼んでいる清水に住む、とげのある小さい魚である。これは雄が巣をつくって、雌に卵を産ませて、その孵化するまで保護するという珍しい習性をもっているので、学界にも、珍魚として知られているものである。