北会津村誌 -276/534page

一、御蔵本　蟹川村、礫宮村、真渡、中里、石原、田村山、荒田、宮下、館、出尻、台、和泉、当村共に十三村の御年貢米納御蔵所、此村々、高合四千九百石余、右古城本丸之内に有、此側地高壱石七斗五升八合、御蔵下にて御年貢諸役共に弁。
一、当村古は端郷六ヶ村有、如来堂は四十壱年以前に高久組に属す。蟹川、小出、川崎廿七年以前に別村に成、小出川崎は今は蟹川村の半村、平太屋敷は今は当村の端郷。
一、極役ゆへ金壱両宛年々出申所に、四十壱年以前に御免被遊候。
一、下荒井、蟹川入合に而、鱒留役金壱両壱分宛年々上納仕候を、十一年以前より鱒とり不申迷惑の由、御訴訟仕被御免被成候。
一、漆役木数三十二本分有、蝋、漆上納而不足の分代金に而上納。
一、村の北に葭野一ヶ所有、此役銀壱匁壱粉六厘、年々上納。
一、逆瀬川へ御年貢米二斗四升宛年々出、かくまを取。
一、市野山へ馬壱疋に相場米二斗宛年々出、かくまを取。
一、軽井沢へ馬壱疋に相場米壱斗宛出、かくまを取。
一、蟹川へ金二分宛年々出、大川舟橋を渡。
一、社家壱人、山伏壱人、御蔵番壱人、給米六石八斗御蔵下に而償。
一、村役鍛冶二人有、此足約引高二拾七石壱斗七升四合、中荒井組中に而償。
一、家職、わらんじ、縄　田畠稼の間に仕出す。
一、畠作大豆、蕎麦、大小麦、菜園、紅花、商売而年貢足に仕。
新編会津風土記写し
　下荒井、小名、端村、宝寿、平太屋敷
　府城の西に当り行程一里十八町、家数六十三軒、東西四町、南北四十一間、中程より南に通るを本町と云。東西三十一間、南北