北会津村誌 -288/534page
より出す。
一、家職 縄、莚、げんべい、馬の沓、田畑稼の間に仕出す。
一、畑作 蘿葡、牛蒡、漬瓜、熟瓜、青大豆、芋、商売御年貢足にす。文化六年風土記より
蟹川村 端村 小出、河崎
此村及び端村小出、河崎もと下荒井村に属す。万治の頃(一六五八〜一六六〇)別村となりしと云。府城の西に当り行程一里六 町、家数三十二軒、東西五十八間、南北一町八間、東は鶴沼川に臨み三方田畝なり。東九町高久組小見村の界に至る。其村は寅に 当り十三町、西五町二十六間、下荒井村の界に至る。其村は戊亥に当り八町、南二町三十五問、二日町村の界に至る。其村は巳に 当り六町三十間余、北四町十間、礫宮村の界に至る。其村は亥に当り十六町三十間余、又辰の方十町二十間、高久組鍛治星敷村の 界に至る。其村まで十四町五十間、未の方四町二十二間、中荒井村の界に至る。其村まで九町。
○端村 小出、本村の間二町二十間余にあり。家数十二軒、東西一町二十二間、南北四十三間、四方田圃なり。川崎、本村の北 一町四十間余にあり、家数十九軒、東西四十間、南北一町十五間、東は鶴沼川に臨み、三方田圃なり。
○山川 鶴沼川、村東にあり、二日町の界より来り、北に流るること二十二町二十間、真渡村の界に入る。
○関梁 船渡場、村東にあり、鶴沼川を渡り、脚下に通る道なり。
○神社 富士神社・境内東西十間、南北十八間、免除地。端村小出の西五十間にあり。草創の時代を詳にせず。鳥居あり、下荒 井村坂内備前是を司る。相殿九座、伊勢官、本村より移せり。熊野宮、同上。山王神、同上。御嶽神、同七稲荷神三座、一座は 本村より移し、二座は端村河崎より移せり。鬼渡神、河崎より移せり。磐椅神、礫宮村より移せり。
○寺院 宝光院、境内、東西二十二間、南北十八間、年貢地。端村小出にあり。荒伝山と号す。明応四年(一四九五)の創建に て、開基の僧を宝泉と云。下荒井村蓮華寺の末寺、真言宗なり。本尊地蔵尊、客殿に安ず。