北会津村誌 -303/534page

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白山の白山神社と森
白山の白山神社と森

下方面へ通じる交通の要衝に当っているので発達しているが、ここの村 の起源はあまり古くない。現在建築家として大をなしている関与市宅の 白山定住が最初で、明治八年というから、他はその後の来住者で、三本 松と共に北会津村の小さな一植民地のような観を呈している。勿論文化 六年(一八〇九)の新編風土記には、端村としてものっていない。
 これに対して、その白山清水を利用して開村した中里村や石原村、さ らにこれが田村山村の古墳時代に関聯して考えると、この附近の開発は 相当古い。村中にある延命山徳善院は、古くは恐らく修験ではないかと 思うが、真観という人の開基したのが、大永五年(一五二五)と伝 えている。延命山の山号があるように地蔵尊が本尊 で御丈三〇・五センチの座像が寺院に安置されてあ る。その傍に、修験の祈祷に拝んだと思われる御丈 二四〜五センチの不動尊がある。

白山沼、大川扇状地の最も大きな湧水地
白山沼、大川扇状地の最も大きな湧水地


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