北会津村誌 -381/534page
も整備は終っていないようである。現在多賀神社境内には三日月供養の元文三年(一七三八)のものが最も古く、 寛延三年(一七五三)の廿六夜供養とあるのは珍しい。この地方のは多く廿三夜供養であるが、欠けてゆく月の 供養もあったものか。常徳寺境内には、さらに古く奉修庚申供養とあるものが延宝八年(一六八〇)で、ほぼ三 〇〇年前のものである。ここには寛延二年(一七五二)の廿三夜供養塔がある。
常徳寺の南側に頭布をかむって小祠にはいった子育地蔵尊が祭ってあり、村の東北隅の渡部藤吉の屋敷跡に、 俗に藤吉稲荷とよんでいる、落しもの、なくしもの等をお願いすると、不思議に出るという民間信仰の小祠など