北会津村誌 -413/534page
或は冬がこいなどという、防寒施設をつくる習慣がある。屋敷木は主に欅と杉で、下枝もあまり切り払わないで 育ちにまかせ、その古木さが、屋敷の古さ、重々しさの伝統を誇示しているようにもみえる。この風も実は近年 薄れ始めて、屋敷木、神社の森などの伐採されているのが目立っている。
屋敷は低平であるから、母屋のほかに、農作業をする小屋とか、土蔵、物置き、大便所、これは下肥の貯蔵所 を兼ねて、相当大きなのもある。蔬菜栽培地で、特に大きくし、又屋敷外の野良につくっている場合もある。せ いろうと呼ぶ籾貯蔵庫をもっている家もある。これは火災と夏の熱気を防ぐために、木造のせいろの形にしたり