北会津村誌 -431/534page
この温床栽培技術は、雪 国にも拘らず、ビニールな どの普及によって一段と高 度化されている。宮袋方面 では、砂質壌土の適性と共 に、水田に於ける早出しい ちごなどを、ビニールをか けて行なっている。
このさらに高度なものは ガラス張りした温室栽培で あるが、真渡村、その他に は幾棟もの温室がみられ、 ここでは蔬菜はやがで花卉 栽培にまでなっている。
鈴淵の葡萄栽培は既に明治末から昭和初期まで最高調を維持して、葡萄園の鈴淵の名さえ産んだことがある。 近年は下米塚を中心とする大川べりの砂利地帯の開墾地に梨、りんご、葡萄などの栽培が普及している。土質と 若松への出荷距離によることが大きいと思われる。
この蔬菜栽培の必至の要件は速効肥料であるが、このためには専ら人糞尿の腐熟したものを用いた。そして自