北会津村誌 -450/534page
待ちなそうである。三月十五日が春の若宮八幡のお日待で、くさもちびち であったというが、旧暦が新暦にかわってから日があわなくなり、新で一 ヵ月後れて行なったりしているそうである。暦の変化による混乱が、この ような祈願祭を失わせる一因であるのを知った。
百万遍・大般若・春神楽なども行なっている村があり、春の来たことを 告げるようである。
このように節日の意味を含んでいるものを拾ってみると、年中行事自身 が、節日の行事の意味を含み、その殆ど総べてに、神仏に感謝をこめ、豊 年予祝健 康祝福村 人の幸多 かれと祈 る気持が満ちていたようである。
二、年とりと正月の行事
一年の仕事が無事終ろうとする頃、四季の明 確な会津地方で、特に盆地の中央にある北会津 村では、田圃に立って、四周の山の頂上より色