わたしたちのふるさと 金山町-084/104page
〈大塩ぜき〉
(1)「新田」という地名
大塩は国道にそってたくさんの集落が開けています。地図をよく見ると、村の西半分ほどに、原新田という地名がのっています。新田という地名は、横田、越川、山入の地区に見つけることはできません。なぜ、大塩にこのような地名がついたのでしょうか。
今から300年ほど前に関藤右衛門という人が、田に水を引くため用水路をつくりました。それから、田にも水をじゅうぶん引くことができたので、新しく田が次々と開かれていきました。それで、大塩にこのような地名があるのです。
人々の願い
村人は、水田を広げてたくさんお米をつくりたいと願っていました。しかし、それまでは、お米をつくる願いはかなえられませんでした。なぜできなかったのでしょうか。それは、人々が田を広げたいと思っても、大事な水がなかったからです。大塩村のすぐ下には、大きな只見川、滝沢川が流れています。この2つの川は、田に引く水の量はじゅうぶんにあったのです。それでは、これだけ水がたくさんあっても、なぜ田に水をひくことができなかったのでしょう。