自然観察ガイドブック曰山の自然 -015/031page

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15 曰山(天王山)の動物

キなど珍らしい植物の生える所であったが、 今ではそれらを期待することはまず無理で あろう。

 曰山スカイファームから曰山の山頂が望ま れる、それを目標にして登る。右手は口太川 の支流が流れる深い谷となり、斜面は植林さ れた杉の林が美しい。谷間をヒヨドリ、キジ ハトが飛ぶ、林中ではシジュウカラ、カケス が鳴く。

 路傍のヨメナやシオン類は最盛期で、モン キチョウやキチョウ、ハナアブなどがとびか っている。鳴く虫も多く、エンマコオロギの

ヨナメとハナバエの一種
ヨメナとハナバエの一種

スジボソヤマキチョウ
スジボソヤマキチョウ

力強い声に混じり、カンタンの細い連続音 も快く耳を打つ。

 咲き残りのアザミにはベニシジミやコミス ジまたスジボソヤマキチョウなども吸蜜に来 ている。越冬に入る前の饗宴であろうか。

 曰山農場、あぶくま養豚組合付近はホオジ ロが多い。「チ 」という地鳴きの他に、 時期はずれというのに「チッチ ・チロチロ」と さえずる固体がいる。ホオジロは鳴きの長い 鳥で知られ、繁殖時期以外でもよくさえずる。

 路傍にはアキノキリンソウ、ヤクシソウな どの黄色い花も目につく。アキアカネが飛び


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