平成11年度学力向上IDプラン 実践集録-000-02/045page
新学習指導要領では「自ら学び、自ら考える力」などの生きる力の育成を求めておりますが、基礎・基本の定着なしには自ら学ぶ姿の具現は望めません。また、教え込みによって身につけさせた基礎・基本は真の問題解決の力とはなりにくいものです。どうしても新しいことに目を奪われがちですが、不易であるべきことも忘れてはいけません。現在の新学力観が打ち出されたとき、情意面の大切さばかりが強調され、思考力、判断力、表現力の育成がおろそかになってしまったという反省が全国的に聞かれますが、本市におきましては各基幹校を中心に基礎・基本と思考力、判断力、表現力の両面に配慮して取り組んできております。このことは、これからの学校教育において求める授業を具現していくために大きな指針となるものと思っております。
21世紀に生きる心豊かでたくましい人間を具現するためにも、また新学習指導要領が求める生きる力を育成するためにも、本集録にまとめられた各実践を参考にして、よりよい授業の具現に向けていわき市内全教職員が英知を結集して更に取り組まれることを期待し、発刊に寄せることばといたします。
平成12年3月
いわき市教育委員会教育長 砂子田敦博