平成11年度学力向上IDプラン 実践集録-012/045page

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4 効果的なグループ別学習
グループ学習にはプラス面とマイナス面があり、マイナス面としては、個が集団に埋没してしまったり、リーダーの子に頼ってしまったりするので一人立ちが遅れてしまうことがあげられる。しかし、小人数だと話し合いがしやすく、自分の考えが容易に発表しやすいというプラス面もある。
本実践は、グループ別学習を有効に取り入れた授業である。
〔長倉小 第5学年 算数科〕
「単位量あたりの大きさ」

5年生の児童は、これまでにも算数の授業の中で、グループ学習を経験している。自分の考えを友達が聞いてくれることがうれしいと学習感想に書いている。グループ内で自分たちの考えを協力して図や説明を紙に書く作業を好んで行ってきた。
本単元では、自分の考えをもとに同じ意見のグループを作り、その中で友達にわかりやすい説明をするための話し合いをさせ、図や式にまとめて発表の準備をさせた。
自分たちの考えを画用紙にまとめて発表の準備
〔自分たちの考えを画用紙にまとめて発表の準備〕

また、「個に応じた支援の工夫」として、教師が入ったグループを作り、解決の見通しの持てなかった児童や解決方法がわからない児童を小グループで学習させるという手だてを工夫した。

〔教師が入ったグループで話し合う〕
教師が入ったグループで話し合う

検証授業の一つとして行われた授業で、事後研修会では次のような成果が話し合われた。
○同意見を持った子たちの小グループ活動による練り上げは、自分の意見をさらにしっかりと持たせることができる。
○多様な考えを出させると、妥当性を自分で吟味できるので、考えの良さに気付かせることができる。本時においては、子どもたちはグループ発表しながら、友達の考えの良さに気付いていた。
○解決の見通しが持てないグループに教師が入ることで、話し合いを活発にすることができた。さらに、教師の支援によって、自信を持って発表することができた。
○グループ学習は、友達どうしで教え合うという良さがあり、「学び合う姿」が見られた。


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