平成11年度学力向上IDプラン 実践集録-014/045page
(5) T・T指導の工夫 (事例1)
ア.ティームティーチングの取り組みと有効性
(ア) 指導計画の立案
〇 レディネステストの実施
○ 単元を見通した指導計画の立案
○ つまずきに対する対処法の検討
事前テストの結果から児童の実態を把握する。<プリントによる補充指導>
↓
単元を通し,どこで,何をおさえるか教師間で確認する。
<単元プランの学級化>
↓
1時間ごとの学習の足跡を残し,次時の学習にいかしていくための教室の掲示や児童の理解を助けるヒントカードの作成,児童をひきつける教材,教具について話し合う。
(イ) 授業の準備
<主にT2があたる>
○ 児童の意欲を引き出す教材・教具の作成
○ つまずきに対する手立て
<実践の中で有効だった例>
・ ブラックボックスによる課題提示(6年比と比の値)
・ OHPやビューバを使っての課題提示や学習のまとめ(6年図形の拡大と縮小,4年折れ線グラフ等)
・ 数直線,タイル,位取り表などを使っての課題解決(4年小数,小数のかけ算とわり算)
◎ 視覚的に内容をとらえさせるような教具が,子どもの思考を助け,授業の能率化にもつながった。
(ウ) 授業での指導
○ T1,T2の役割
コース別学習(4年 小数の授業の課題解決の場面で)
T1:主に上位の児童を担当し,解決方法に暗算や筆算を選んだ児童の支援をする。多様な方法で解決できるよう助言したり,児童の考えを集約し,まとめの準備にあたったりする。
T2:主に下位の児童を担当し,タイルや図,数直線を使って解決したい児童の支援をする。児童のつまずきに応じ,ヒントカードや操作活動を取り入れながら指導する。
授業の能率化,活性化
● T1:児童の意見を引き出す。
T2:児童の意見を整理し,まとめる。
● T1:発表の進行役をする。
T2:発表の補助をしたり,子どもの立場で発言したりして,児童の思考をゆさぶる。
(エ) 評価・反省
〇 授業後の到達度の把握
○ つまずきに対する支援
複数の目で子どもを見ることで,より子どもの実態をとらえ,個に応じた支援ができる。