平成11年度学力向上IDプラン 実践集録-015/045page

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(6) T・T指導の工夫(事例2)
T・T方式は、個に応じた支援として有効な手段である。長倉小では、1学級の人数の多い2年生と3年生の算数科に加配教師が入り、低学年のうちから基礎基本をしっかり身に付けさせたいと考え、様々な手立てを試みてきた。
○ 第3学年 算数科「大きな数」の実践例本単元のレディネステストによって、大きな数の学習については、困難が予想されたため、ゲームを導入として興味関心を高めたり、位取り表を活用させたり、数カードを使ってゲーム化したりするなどの工夫をしてきた。
〈資料5〉3年「大きな数」の研究テーマに迫るための手立て
( 1) 問題解決的な学習の仕方の工夫
・4チームに分かれ、人生ゲームの合計金領で勝敗を競うという設定でゲームを行う。一万円以上の金額をどのように表すか、既習事項(十進位取り記数法)をもとに考えさせる。
(2) 個に応じた支援の工夫
・児童の理解を助けるために、お金を教材として、単元を通して活用していく。
・大きな数を正しく読んだり書き表したりするために、各自に「位取り表」を持たせ、活用させる。
・TT方式により、一人一人の考えを見取り、情報交換をしながら個に応じた支援をしていく。
(3) 基礎的・基本的事項の定着を図る工夫
・量感をもたせるために、身の回りのものに目を向けさせる。(更紙、一円玉の一万円、ひまわりの種、はがき集め)「位取り表」を活用し、空位のある数も正しく書き表せるようにする。
・数カードによるゲームで、大きな数の読み方を練習する。
・位取りが常に意識できるように、各位を色分けした教材を活用する。
・プリント・ドリルによる練習の場を設定する。
・算数コーナーに既習事項を掲示する。
まとめの小単元においては、それまでの学習内容から問題を作成して、チェックテストをおこない、誤答の多い問題によって
コースに分け、コース別学習を行った。

〈資料6〉3年「大きな数」本時11/11の指導過程
3年「大きな数」本時11/11の指導過程

【成果と課題】
・T・T方式によるコース別学習は、一人一人の進度を確かめながら行うことができ個に応じた支援の有効な手立てである。
・まとめの授業であれば、同学年の空き時間を利用したり、担任外の協力を得たりしてT・T方式の授業が可能であるとの話し合いから、全校で取り組みたいと考えた。


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