平成11年度学力向上IDプラン 実践集録-018/045page

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3 学び方を身につけさせる工夫
1 話し方・発表の仕方を身につけさせるために
学力テストの結果から、表現の領域が落ち込んでいることや、はっきり話せない児童や場に応じた話し方ができない児童などが目立つことから、本校では「表現力の育成」を重点指導事項としてあげ、実践を重ねてきた。
その一方法として、「話し方・発表の仕方」を各学級に掲示し、活用してきた。学年・学級の実態に即して表現を変えたり、ソフト下敷きに挟んでいつでも見られるようにするなど、児童自身が活用できるよう配慮してきた。
また、音読の仕方やハンドサイン、声のものさし、ワークシートなど、学習の仕方が身につくよう様々な取り組みがなされており、成果をあげている。

写真
基本的な話型
説明発表の場合
○わたしは○○だと思います。そのわけは、○○だからです。(結論を先にした時、理由づけを正確に)
○第一に○○…第二に○○…です。
○わたしは、○○について発表します。○○についてお話します。
意見を述べる場合
賛成 ○わたしは○○さんに賛成です。
    その理由は○○だからです。
反対 ○わたしは○○さんの意見に反対です。    そのわけは○○だからです。
修正 ○わたしは○○さんの○○のところが少しちがいます。
    その理由は○○だからです。
追加 ○○○さんにつけ加えます。それは○○です。

2 学習の跡が残るノートづくり
児童が、後で振り返ったときによく分かるようなノートづくりをめざしてきた。「自分の考え」の欄を設けることにより、自力解決の力がつくように、さらに友だちの考えのよさも取り入れ、多様な考えができるように配慮した。毎時にこのようなノートづくりをすることにより、学習の進め方がわかるようになった。また、一つの解決方法にとどまらず、いくつもの方法で解決するようになり、自ら学ぼうとする姿が見られた。

めあて
予想(解決の見通しを立てる)
☆解法の方法
☆答えの予想
<自分の考え>
☆かんたんな数にして考える。
☆なにか物を使って考える。
☆図に表して考える。
☆テープ図や数値線に表して考える。
☆その他
※一つの方法だけでなく、別の方法でも解決してみる。
<友だちの考え>
※発表を聞きながら、友だちの考えのよいところをメモする。
まとめ
算数日記
☆わかったことやよかったこと
☆これまで学んだことと似ていたところ
☆友だちの考えでいいとおもったこと
☆これから勉強してみたいこと
※4つの視点について毎回全て書くのではなく、本時の視点を選んで書く。
※教師は、赤ペンでコメントを書いたり、シールをはって賞賛したりする。

3 学習環境の整備と充実
児童が学習したことを主体的に身につけていくためには、児童の要求に応じた学習環境を整備し、充実させていくことが大切である。そこで、階段の踊り場等に学習コーナーを設置したり、単元の基礎基本をまとめたものを掲示したりして、既習事項について常に振り返れるようにした。また、児童の要求に応じて、必要な問題プリント等の学習材を提供できるように努めてきた。これらのことにより、児童は学習内容を主体的に定着させるようになった。


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