平成11年度学力向上IDプラン 実践集録-020/045page

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2 事例B―【NRTテストの分析と手立て】
(1)国語[1年]
○「表現領域」では、自分の言葉で発表させたり書かせたりする学習を積み重ねてきたため、全国通過率に近い値が得られた。しかし、全領域で全国通過率を下回っており、全体的な底上げを図るために、指導の工夫改善をしていく必要がある。
○「言語事項1」(文法)では、定期テストでできていたものが今回のテストでは誤答が目立っという結果も見られた。これは、日常の学習習慣が定着していないために、反復練習が不足し、学習内容が確実に身についていないためと考えられる。今後、家庭における学習習慣を身につける指導を工夫したい。
○「言語事項2」(漢字)では、漢字に関する指導を取り組んできたものの、最も陥没しており、今後さらに指導を強化しなければならない。これは、漢字テストの後の処理に甘さがあったためではないかと考える。よく身についていない生徒には、漢字書き取り練習などを繰り返し行い、確実な定着が図れるよう工夫したい。

(2)数学[1年、2年]
[1年]
○「図形」では、今年度は、TTによる図形の具体物を用いた指導や、コンピュータを用いた立体のイメージづくりに力を入れた指導により、昨年度の1年生以上に全国通過率に近づいた。○「関数」では、TTによる習熟度別学習を取り入れミニ授業を実施したことで、[ともなって変わる2つの量]の内容は、昨年度に比べ向上が見られた。
[2年]
○「数と式」では、フラッシュカードを使って、授業のはじめに計算練習を繰り返し復習を続けたことにより、数と式の領域は全図通過率を上回り、かなり昨年度より向上している。しかし、文章問題などで、文字を使っていろいろな数を表わすことが苦手な生徒が多く、文字の役割を十分理解できるよう指導を工夫したい。
○「図形」では、直観力を大切にし、できるだけ正確な作図をするよう繰り返し練習させたことで、全国通過率に近づいたと考える。

(3)英語[3年]
○「聞くこと」と「話すこと」では、全国通過率と同じであり、昨年度に比べ向上している。これは、ペアワーク、コミュニカティプ・アクティビティを数多く取り入れ、身近な素材を使って会話練習させたことが結びついたと考える。実践的なコミュニケーション能力の基礎を培うためにも、今後も継続して指導したい。
○「書くこと」では、導入の段階での書き取り練習、文法テストなどを行なったが、基礎基本が定着していない生徒が多い。さらに定着するまで、繰り返し指導したい。
○「読むこと」では、授業の中で数多く音読練習をさせたが、十分な効果が表れなていない。視覚に訴える教材を工夫するなどして、長文全体の内容を把握し読むことを今後重点的に指導したい。


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