平成11年度学力向上IDプラン 実践集録-033/045page
2 数学―T・Tを有効に機能させた授業
(1)はじめに
本校では、平成8年度よりT・T加配があり、学力向上及び効果的なT・T指導のあり方を研究してきた。毎年、教科が異なり継親的な研究の深化は難しいものがあったが、複数の教科でのT・T指導の実践により、職員間の共通理解が深まっている。
今回は、数学での能力別指導(展開時)の実践例を紹介したい。
(2)授業の実際
○単元名「平面図形」
○学力向上の手立て
(基礎・基本の定着のための手立て)
・本時に必要な基礎事項を、プリントと黒板を用いて効率よく確認できるようにしたい。
・能力に応じた学習プリントを準備し、基礎・基本を明確にとらえさせるようにしたい。
(個に応じた支援のあり方)
・T・Tによる机間指導を通して、きめ細かな支援に心がけたい。
・興味を持続させるため、一斉、個人、グループ学習など、変化を持たせる授業を構成したい。
(表現力を高めるための手だてのあり方)
・発表の機会を多くして、賞賛を与えることにより、自信を持たせるようにしたい。
・コース別・能力別学習場面を設定することにより、自分の考えを発表しやすくしたい。
○指導過程
段階 学習活動・内容 時間 形態 展開 3 課題解決の見通しを持つ。 課題 5 一斉 (1)図に必要な線分や記号を記入する。 交わる2つの円について、その性質を見つけよう。 (2)図から成り立つことを予想する。 20 個別(コース別) 4 課題を解決する。 (1)自分に合った課題を選択する。 ※があまりできなかった生徒 ※が十分できた生徒 個別 操作活動コース 発展問題コース 1)実際に紙を折ることにより、等しい線分や角や図を見つける 1)図形の性質を発表し、確認する。 2)紙を折って重なった線分や角や図形を記号を使って表す。 2)発展課題を行う。 ↓ "AP=AQ,BP=BQ、PM=QM" 1)半径が同じ場合に成り立つ性質を考えよう。 班 ∠PAB=∠QAB 2)∠PAQを2等分する線分ABを引きたい。図からBの位置を求めよう。 ∠PBA=∠QBA 3)2円の中心ABがある。PQがABの真ん中を通るようにする2点PQの位置を求めよう。 ∠APB=∠AQB △PABと△QABは合同etc 3)班ごとに小黒板にまとめる。 3)班ごとに発表する。 (2)交わる2つの円の性質をまとめる。 5 一斉