平成11年度学力向上IDプラン 実践集録-036/045page

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4 英語―表現力を高めた日本人同士によるT-Tの授業
【本校主題】新しい学力観に基づいた学力の向上をめざす生徒の育成
      〜基礎学力の定着を図るための個に応じた指導の工夫〜
【英語科研究主題】基本的な言語材料を用いて自らのことを積極的に表現する生徒の育成
         〜日本人同士のT-Tを通して〜

(1)主題のとらえ方
本校英語科部会では,「基礎学力の定着」を図りながら,生徒個人の「表現力の育成」をめざして研究を進めてきた。その中で,日本人同士のT-Tを活用することにより,生徒一人一人が表現したい内容を支援していくことで,表現力を高めることができると考えた。そして自己を表現するために身近な内容を話題にすることで,学習に興味を持ち,自分の意志を伝えたいという意欲を喚起するものと考えた。

(2)授業の実際
○題材名 Unit 5 Let's Try and Write
○学習過程上配慮した点
Unit 5のまとめとして,生徒が英文で手紙を書くという設定をした。まず,導入では,生徒の身近な存在であるALTから手紙をもらったという設定で個々の興味を高めるようにした。手紙の最後に生徒達個人のことが知りたいという内容を書いてもらうことで,生徒が書きたいという欲求を喚起した。展開していく上では,ALTの手紙の内容を理解させ,既習表現がどのように使われているかを,英文の手紙を読みながら確認させた。また,手紙の形式や特有な表現についても理解させた。生徒が手紙を書く段階では,ALTの手紙や手紙を読む練習が役立っていた。終末では,生徒数名の英文手紙を発表し良かった表現や生徒のオリジナルな表現について称賛を与えた。T-Tの活用という点では,導入時の対話で興味を引きつけること,英文を読み取る際の支援のしかた,書く段階での個別指導において,2人でしかできない授業のあり方を模索してみた。

(3)成果と課題
【成果】○ALTという生徒にとって身近な存在である人から手紙をもらったということで手紙を書いてみたいという意欲を喚起することができた。
○手紙の内容を読み取り,理解していく中で,何を書けばよいかを理解できた。
○発表の段階までいけた生徒がいたということで,上位生徒にも達成感を味わわせ
ることができた。
【課題】●書く段階での個別指導については,生徒がどんな点につまずいているかといった点に配慮すべきであった。
●生徒に一番かいてもらいたかった「将来の夢」については,書けていない生徒もいた。学習のねらいを生徒にもっと明確にする必要がある。

ALTへ手紙を書いている場面
ALTへ手紙を書いている場面

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