平成11年度学力向上IDプラン 実践集録-039/045page

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4 確実な定着を図る工夫
1 理科
(1)研究課題「自ら身近な自然を探求する活動を通して、総合的なものの見方を育てる授業はどうあればよいか」
研究副主題「直接体験を通して、身近な自然に対する知的好奇心を高める教材の工夫」

(2)授業の実際
(1) 第1分野
運動とエネルギー(慣性の法則)
第3学年
学習過程
段階 学習活動・内容 形態 時間 活動援助上の手だて □評価
課題の把握 1. 前時の学習の把握 一斉 2 ・写真が入った生徒のレポートを提示する。また過去にも何度も起きていることを付け加える。
(1)前時の学習内容を振り返る。      
(2)月食のレポートを見て当時の様子を思い出す。   8 ・短歌と人物資科を提示し、課題に対する意欲を高める。[VTR、掛け軸]
2. 本時の課題の把握     ひむかしの のにかぎろひの たつみえて かへりみすれば つきかたぶきぬ
柿本人麻呂が見た月の形はどんな形だったろうか     ・2,3名に推測してもらう。
課題の追求 3. 情報収集 グループ 20 ・モデルが実際のスケールとは全く違うことを既習磁気と結びつけて示唆する。
モデルを使って当時の月と地球の関係を調べる実験をする。     ・地球の方位など既習事項との結びつきを持たせる。
(1)ピンポンモデル     ・どのようにしたら人麻呂の見た月が再現できますか。
(2)野球ボールモデル     ・観察から、適宜補助発問を入れる。
(3)CCDモデル(デジカメモデル)     [モデル5種、記録用紙、CCDカメラ、モニタ、デジタルカメラ、ペン]
4)くり貫きボードモデル(     自ら進んで課題の解決に取り組んでいる。(観察)
以上から選択して検証する。      
4. 結果の表現   10 ・発表方法は個別に行う。
各班でまとめ、発表する。     ・発表用シートを使う。
      課題に対する予想や結果をまとめ発表することができる。(観察・発表)
      月の満ち欠けや時間帯で見える位置の変化がわかる。(発表)
課題のまとめ 5. まとめ 一斉 10 ・実際の比率に近いモデルを用いたビデオを見せる。
まとめのビデオを見てノートにまとめる。      

(2) 第2分野
地球と太陽系(月はどんな天体か)
第1学年
学習過程
段階 学習活動・内容 形態 時間 活動援助上の手だて □評価
課題の把握 1. 本時の課題の把握 一斉 10 ・ビデオをし著うるこにより、本時の学習への意欲付けを行う。
(1)自動車の中の人の様子を視聴する。     ・課題を導き出せるようにする。
(2)本時の学習課題を設定する。     ・生徒の言葉で学習課題をつくる。
人は、なぜ、倒れるのだろうか。?     力と運動の様子を調べようとしているか。(発表・観察)
課題の追求 2. 情報収集 グループ 15 ・リヤカー・台車で実験を行うことを確認させる。
      ・危険のないように注意させる。
(1)実験観察の方法を確認する。     ・横からの観察者もつけるようにさせる。
(2)台車とリヤカーに乗って実験観察を行う。     力と運動の関係を実験・観察できたか。(観察)
(3)実験からわかったことをまとめる。     ・発表できるようにまとめさせておく。
  一斉 15 力がはたらくときとはたらかないときの物体の運動を発表できたか。(発表)
3. 結果の表現     ・具体的に模型を使って発表させる。
(1)人が倒れる様子を模型を使って発表する。     ・わかったことを板書し、確認させる。
(2)考えをまとめる。     ・車の中の運動の様子をアボガドを使ったビデオで確認させる。
(3)乗っている人の運動の様子をビデオで視聴する。     ・法則名を発表させる。
課題のまとめ 4. まとめ 一斉 10 ・等速直線運動物体についても確認させる。
(1)ドライアイスで確認する。     ・静止している物体―だるま落としで確認させる。
(2)だるま落としで確認する。      

(3)成果
(1) 第1分野
実験(体験)したことをさらにモデルを使って説明(理論的に)することで、実験の意味を理解することができた。つまりは本時の目標に到達することができる有効な手段となった。
(2) 第2分野
空間的、時間的な概念をとらえやすくするためのモデル(実際の比率による模型、ピンポン球を利用した模型)や自作のVTR(異教科教師とのT・T方式)を活用したことで、実験や観察に対する取り組みが積極的になったとともに知的好奇心を高め探求心を持続することができた。


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