第2次福島県長期総合教育計画(昭和53年度〜昭和60年度)-060/285page
週授業時数については,33時間実施している学校が最も多く82%である。31〜32時間実施し
ている学校が5%,34〜35時間実施している学校が7%である(「義務教育課調査」(昭51))。
イ.特別活動の時数
学級会活動,クラブ活動は各年間35時間,学級指導は28時間程度実施している学校がほと
んどである。児童会活動の実施時数は様々であるが,年間11〜20時間という学校が多く,月
1〜2回実施しているとみられる。
学校行事については,年間90〜99時間実施している学校が最も多く,年間3週程度学校行
事に当てていることになる。しかし,100時間以上実施している学校が22.6%,59時間以下
という学校が2.5%である。
学校行事は,学校生
活に秩序と変化を与え
る教育活動によって心
身の健全な発達を図り,
学校生活の充実と発展
に資するため行われる
ものであって,各教科,
道徳並びに児童活動,
学級指導などにおける
学習なり,経験等を総合的に発揮させ,その発展を図る活動である。従って学校の実態に応
じ多様な活動が行われ,その内容に当てる時数も学校によって異なるのはいうまでもないが,
内容をみると,保健体育的行事に多く時間を当てているのがみられる(表2−2−18)。
表2−2−18 学校行事内容別実施時数(単位:%)
内容/時数 〜10 11〜20 21〜30 31〜40 41〜50 51〜 儀 式 9.5 74.6 15.1 0.4 0.2 0.2 学 芸 的 20.5 49.1 26.6 3.4 0.2 0.2 保健体育的 1.2 6.4 37.4 40.7 11.5 2.8 遠 足 的 10.8 66.6 20.7 1.7 − 0.2 安全指導的 91.7 6.9 1.0 0.2 0.2 − 注:1.「義務教育課調査」(昭51)による。
2.実施学校の割合=(内容別実施時数該当校数)÷(調査全学校数)
×100
学校行事に当てる時数,内容について,更に検討を加え,教育課程全体を見通し,適切な
内容を設定し,その実施時数を配当するよう計画する必要がある。
以上,教育課程の編成,実施の現状を時数等によってとらえてきた。授業日数については
全般に妥当な計画がなされているが,教科の授業時数は標準時数をかなり上回るものの特別
活動の時数は標準時数を確保するに止まっている状況である。
学校における指導は,学級集団を単位として行われる各教科及び道徳の指導と,様々な規
模で集団活動が行われる特別活動の指導があるが,望ましい人間形成をめざす学校教育にあ
っては,これらの指導が一方に偏ることなく,調和と統一のある教育課程を編成し実施する
ことが望まれる。
従って,今後は,年間授業日数と週授業時数,各教科及び領域の年間授業時数について,
一層綿密に計画し,教育目標達成のため調和のとれた教育活動が可能となり,児童の負担過
重となることのないようにする必要がある。また,授業時数と関連して,指導内容の重点化,
教材の精選についても一層研究を進め,児童がゆとりあるしかも充実した学校生活が送れる
よう,教育課程の編成・実施に努める必要がある。
2) 教育課程の改善
昭和51年12周18日教育課程審議会から「教育課程の基準の改善について」文部大臣に答申が