第2次福島県長期総合教育計画(昭和53年度〜昭和60年度)-127/285page
いることの反映であろう。
なお,図2−4−33の項
目に分類できなかった目標
の中で,多い順に示すと〈体
力の増進〉,〈個性の伸長〉
等であった。
ウ.総じて目標表現こそ,各
校のちがいがあったが,知・
徳・体の各面が目標として
とりあげられていた。
図2−4−33 学習以外に関する目標
注:1.「高等学校教育課調査」(昭51)による。
2.割合=(該当項目学校数)÷(標本校数)×100
2) 教育目標の検討
学校の教育目標の設定に当
たっては,元来,生徒の実
態を踏まえながら,地域社会の事情などを勘案して行うべきものであるが,昭和51年度の高等学
校教育課調査によると,過去の10年間に,大幅に改善を行った学校10%,一部改訂を行った学校
70%,改訂をしない学校20%となっている。
3) 教育目標の設定手順
教育目標の設定手順については,次の三つに分類することができる。
ア.設定に関する委員会ともいうべき組織を設けて,原案を作成し,職員会議を経て校長が決定
する(約60%)。
イ.校長が原案を作成し,職員会議を経て校長が決定する(約30%)。
ウ.各教科,学年,校務分掌単位で検討を加え,委員会で集約した原案を職員会議にかけて決定
している(約10%) (「高等学校教育課調査」(昭51))。
従って,各学校の教育目標の設定に当たっては,各学校において,妥当旗設定手順を工夫し,
年々検討を加え,その具体化に努め,教育諸計画に反映させていく努力が必要である。
(2) 教育課程
昭和48年度に現行の高等学校学習指導要領が実施されてから,すでに4年目に入り,各校の教
育課程は,それぞれの実態に基づき種々改善が加えられ,次第に特徴ある独自なものに定着しつ
つある。
以下,「教科」と「各教科以外の教育活動」に分け,その推移と現状を展望することにする。
ア.教科
本県においては,週当たりの時数は32時間としているので卒業までに修得する単位数は96単
位である。1単位当たりの時数は35時間であるから,年間総履修時間の基準は1,120時間とな
るが,各校の履修状況をみると,県内高校平均教科総履修時間は,第1学年1,147時間,第2学
年1,141時間,第3学年1,122時間(昭和51年度)であって,第1・2学年は十分基準を充足
しているが,第3学年においては,時間確保が困難である学校がみうけられる。
次に,教科ごとの履修についてみると,教科内容の精選,効果的な配列,構成を試みるほか,