第2次福島県長期総合教育計画(昭和53年度〜昭和60年度)-129/285page

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表2−4−13 生徒の学習の悩み(単位:%)

学年/項目 悩んでいる 普 通 悩んでいない
1 27.9 52.6 19.5
2 27.0 55.0 18.0
3 25.0 51.6 23.4

注:「高校教育」(昭51年1月増刊号)による。

表2−4−14 授業の進め方

一斉指導で,その大半を教師の講義や一問一答で進めているもの 44%
一斉指導の中に,一部,演習,作業などの個別指導をとり入れているもの 49%
小集団指導で進めているもの 7%
上記中教育機器を活用しているもの 11%

注:「高等学校教育課調査」(昭51)による。

 学習の個別化を図る方策の一方法である小集団学習の学習形態の実施は7%を示し、低率と

なっている。

 次に,教育機器の活用状況は11%を示しているが,このことは,10人に1人の教師が,教育

機器を何らかの形で活用していることを示している。

 従って,学習に悩みを持つ生徒,学習到達度の低い生徒に対応するためにも,生徒の能力・

適性に応じた多様な教育方法の工夫が必要である。

(4) 生徒指導

  高等学校進学率の急激な上昇によって,当該年齢者のほとんどが高校在学生である現状にか

 んがみ,生徒指導は単に学校教育だけがそれを担うのではなく,地域や家庭との密接な連携が

 特に強調される必要がある。

  生徒指導の観点から,現在の高校生の思考・行動様式の問題点としてあげられることは,

 ○ 衝動的な行動,短絡的な思考の傾向にあること。

 ○ 活字文化より,映像文化の影響を受けて成長し,その結果として,直観的,視覚的に物事を

  判断して実行に移す傾向が強いこと(「生徒指導担当者会議資料」(昭51)による。)。

  などであり,更に,あわせて,年々,学習上の基礎的な知識に乏しく,学習についていけな

 い生徒が増加してきており,これら生徒の不適応現象が学校生活,家庭生活などの様々な面に

 あらわれてきている。

  一方,教師には,かつての教科指導中心の考え方から,生徒指導の面を大きくとりあげた学

 業指導の観点が必要となってきている。特に,生徒指導は,一定の方針,目標のもとに,全教師

 がそれぞれの思想と立場をこえ,共通理解をもって指導する体制を確立する必要がある。

  現在,県内において,当面する生徒指導上の問題となっているものは,次のとおりである。

 ○ 学習意欲の欠除している生徒の指導

 ○ 基本的な生活習慣に欠ける生徒の指導

 ○ 教育相談の進めかた

 ○ 父母との連携

 ○ ホームルーム,生徒会,クラブ活動の指導

                      (「各校からの報告頻度の多い順」(昭52))

  しかし,最近,次のような傾向にあり,その成果もみられる。

 ○ 各校における指導体制は,それぞれの学校の実態に基づいて改善され,定着してきている


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