第2次福島県長期総合教育計画(昭和53年度〜昭和60年度)-130/285page
こと。
○ 共通理解をうちたてるための努力が,真剣になされるようになっていること。
○ 高校生を中心とする青少年の健全育成や社会環境の浄化などの運動が展開されはじまったこ
と。
○ PTA,保護委員会の活動が高まってきていること(「生徒指導担当者会議」(昭51))。
なお,今後の課題は,次のようなものであると考えられる。
○ 高等学校進学に当たっては,はっきりした目的を持たせ,望ましい高校生活への心構えを整
えさせること。
○ 高等学校の生活に適応意識をもたせるために,教科の学習指導や,教科外での生徒指導を一
層充実,強化すること。
○ 成績不振科目に対する劣等意識を除去させるために,指導の個別化を一層推進するなど,学習
への動機づけや意欲づけに十分配慮した指導を実践すること。
○ クラブ活動やホームルームなどの教科外の諸活動をより一層活発にするとともに,それらを
とおし,教師と生徒との親密な人間関係を確立して,十分に生徒を理解し,適切な個別指導の
場とする。
○ 父母や,生徒指導関係諸機関との連携を一層密にすること。
(5) 進路指導
昭和28年11月「学校教育法施行細則の一部を改
正する省令」によって制度化された「職業指導主
事」が,昭和46年12月「進路指導主事」と名称改
正がなされた背景には,中学校及び高等学校卒業
者の中で,進学希望者が増大してきたこと,職業
の専門分化の程度が一層進んできたことなどがあ
げられる。
このような制度的な変化とあいまって,進路指
導の内容領域は,下記のように広まり深まってき
た。
ア.就職者のみならず,進学者,自家自営業者,
就職進学者等をも対象とすること。
イ.卒業年次の生徒だけでなく,全在学期間を通
じて組織的・継続的に指導すること。
ウ.生徒の自主的な活動を醸成し,計画,選択及
び適応の能力を育成すること。
高等学校学習指導要領に示されている進路指導
の目標が,従前は「自主的に進路を選択決定する
能力を養う。」(昭35)とあったものが,現行で
は「人間として望ましい生きかたを自覚させ,将
図2−4−36 大学進学率と就職率の推移
注:1.「高等学校教育課調査」(昭51)による。
2.全日樹公立高校についての集計である。
3.大学進学には短大進学を含む。