第2次福島県長期総合教育計画(昭和53年度〜昭和60年度)-162/285page
ている(表3−1−1)。
学級生は母親が中心で父親の参加は少ない。
従って,今後は,家庭における教育的機能の一層の充実を図るため,希望する親等が学習でき
るよう乳幼児学級及び家庭教育学級の開設促進を図り,併せて,学級の編成,学習内容,方法の
改善を進め参加意欲を高める必要があろう。
(2) 家庭教育(幼児期)相談事業
近年,乳幼児を持つ若い親等は,核家族や共稼ぎなどにより,過保護や放任等,育児に関する
様々な問題をかかえている。
本県では,乳幼児をもつ親等への援助活動
の一環として,昭和47年度より,はがき通信
やテレビ放送により直接家庭に幼児教育に関
する情報を送りとどけている。
はがき通信及びテレビ放送の内容は,幼児
期における家庭教育上の諸問題について,専
門家の協力を得て,基本的な知識や技術を提
供し,また,巡回相談会を実施し個別的な相
談を行い家庭教育の振興に供している。
昭和51年度は,県内の約14,000世帯(3歳
児の第1子をもつ両親を対象)に年間9回
(封書による通信を含む。)実施している。
はがき通信については,表3−1−2のと
おりで,毎回よく読む,だいたい読むが99.5
%とほとんどの者が読み,参考にしている者が
97.7%に達し,対象者が役立てているといえる。
一方,テレビ放送についても,表3−1−
2のとおりで,70.6%がよくみており,96.4
%の者が参考にしている状況である。今後は,
これらの実績を踏まえ,家庭教育(幼児期)相談事業の対象者の拡大及び学習機会の情報の提供
を進め,親等の学習意欲を更に喚起する必要があろう。
表3−1−2 はがき通信,テレビ放映質問内容内訳
項 目 計 人 % ハガキ通信について 1 毎回よく読んでいる だいたい読んでいる
ほとんど読まない
645 131
4
780 82.7 16.8
0.5
2 とても参考になる 参考になる
余り参考にならない
338 334
16
688 49.1 48.6
2.3
3 内容がわかりやすい だいたいわかる
むずかしい
395 208
3
606 65.2 34.3
0.5
テレビについて 1 毎週よくみている ときどきみる
ほとんどみない
106 440
227
773 13.7 56.9
29.4
2 とても参考になる 参考になる
余り参考にならない
126 355
18
499 25.3 71.1
3.6
3 内容がわかりやすい だいたいわかる
わかりにくい
248 228
7
483 51.3 47.2
1.5
注:「家庭教育(幼児期)相談事業実施報告書」(昭51)
による。
2.施策の基本方向
(1) 乳幼児学級・家庭教育学級
乳幼児学級について,学習機会の拡充のため,
未開設市町村の解消を図る。
家庭教育学級について,1小学校区に1学級以
上の設置を目標に開設を促進する。
なお,指導者等の研修を充実し,学習内容,方法等の研究を進め,学級の充実に努める。
表3−1−3 計画目標(単位:学級)
学級/年度 51 55 60 乳幼児学級数 37 60 90 家庭教育学級数 417 450 600 注:1.目標値は,現状分析に基づき設定する。
2.昭和51年度は、実績値で,「社会教育統計要覧」(昭51)による。