第2次福島県長期総合教育計画(昭和53年度〜昭和60年度)-245/285page
台設備・音響や照明設備及び冷暖房等施設設備の充実とともに,展示機能や,住民の文化活動の
場としての機能を有する施設として,整備を促進する。
また,県民の身近な文化活動の場として,公民館等の文化的機能の整備を促進するとともに,学
校等の地域住民文化活動への開放について,その条件整備を図って,活用を促進する。
なお,これら文化会館等の事業については,可能な限り,県文化センター事業との連携を図り
効率的に県民の文化亨受の機会を充実する。
更に,新しい構想に基づく個性ある美術館の設置について検討を進める。
(2) 文化財等保存・公開の場の拡充(博物館等)
歴史資料,民俗文化財,考古資料等は,今後,更に急進する開発や県民生活の変ぼうに伴って,
滅失のおそれがあるので,早急に,収集,保存の必要があり,更に,それらを,公開して,郷土
の歴史と文化財に対する理解を深め,本県歴史文化調査研究の拠点となり,更に,自然科学の資
料保存や公開・研究の拠点となる新しい構想に基づく個性ある,博物館などの設置について検討
を進める。
また,市町村の歴史民俗資料館等の整備を促進する。
(3) 県文化センター
施設・設備及び備品等の補修工事,更新について,年次計画により整備する。
また,県内各文化会館との有機的連携により,県民への芸術文化提供の機会を拡充する。
更に,文化会館,歴史資料館及び美術博物館の機能充実のため,資料,体制の充実を図る。
第3節 文化の伝承
第1項 文化財保護
1.現状と課題
(1) 県の文化財保護体制
1) 県の文化財保護行政組織
本県における文化財保護行政は,県教育庁文化課の文化財保護係が埋蔵文化財を含め担当し
てきたが,埋蔵文化財調査対象事業の増加に対応するため,昭和49年度に新らたに遺跡班を設
置した。
文化財保護行政への職員
配置の状況は,文化財保護
係5人,遺跡班4人(ほか
に嘱託10人)あわせて9人
となっている。
東北6県の職員配置の状
況は,表5−3−1のとおり,岩手県が28人で最も多く,次いで宮城県,青森県,となってお
り本県は4位となっている。東北6県の平均職員数は,14人であり,平均職員数に対する本県
表5−3−1 東北六県文化財担当職員数(単位:人,%)
区分/県名 青 森 岩 手 宮 城 秋 田 山 形 福 島 東北6県平均 専任職員数 17 28 20 6 5 9 14 平均に対する充足率 121.4 200.0 142.9 42.9 35.7 64.3 − 注:「文化課調査」(昭51)による。