第2次福島県長期総合教育計画(昭和53年度〜昭和60年度)-250/285page
全体の21.5%,国宝及び国指定重要文化財は全体の10.2%となっている(表5−3−8)。
次に指定文化財件数を地域別にみると,会津地域が最も多く223件で,全体の32.6%,次い
で県中地域が150件で,全体の21.9%を占めている。
国指定の文化財は,会津地域が最も多く39件で,全体の55.7%を占めている。
次いで,いわき地域17%,県中地域8%となっている。
県指定の文化財についても会津地域が最も多く48件で,全体の32.7%を占め,次いで,県中
地域28件で19.1%となっている。
市町村指定の文化財は,会津地域が136件で,全体の29.1%を占め,次いで,県中地域24.8
%となっている。
以上のように,有形文化財の指定は,かなりの件数にのぼっており,その保存に配慮がなさ
れているが,近年,地域開発,都市開発,更に生活の近代化に伴って,文化財的価値のある建
造物などが姿を消している。
従って,今後とも,建造物をはじめ有形文化財のそれぞれの分野にわたって指定を促進する必
要があろう。
2) 民俗文化財
民俗文化財は,有形民俗文化財と無形民俗文化財とがあるが,これらの指定状況は,表5−
3−9のとおりである。
指定区分では,市町村
指定件数が178件で最も
多く,全体の87.3%を占
めている。
地域別にみると,県中
が85件で最も多く,全体
の41.7%を占め,次いで,会津地域で16.7%,県北地域16.2%,相双地域14.2%となっている。
民俗文化財は,都市化の進行と生活様式の変化などにより,無形文化財とともに,衰亡の方向
にあり,その保存を図るため県指定の拡大と市町村指定の促進を図るとともに,資料調査と収集
保存を積極的に推進し,更に,無形民俗文化財については,後継者の養成等について,適切な措
置を講ずる必要があろう。
表5−3−9 地域別民俗文化財の状況(単位:件)
区分/地域 県北 県中 県南 会津 南会津 相双 いわき 計 国 指 定 − − − 2 − − 1 3 県 指 定 3 4 4 6 1 5 − 23 市町村指定 30 81 6 26 9 24 2 178 計 33 85 10 34 10 29 3 204 注:「文化課調査」(昭51)による。
3) 記念物
記念物には,史跡,名勝
天然記念物があるが,こ
れらの指定状況は表5−
3−10のとおりである。
指定区分では,市町村
指定が257件で最も多く,
全体の65.4%を占めてい
る。
表5−3−10 地域別記念物の状況(単位:件)
区分/地域 県北 県中 県南 会津 南会津 相双 いわき 計 特別天然記念物 − − 1 − − − − (全県1) 2 記 念 物 9 11 3 14 2 7 7 53 県 指 定 10 23 12 10 3 13 10 81 市町村指定 64 59 9 67 1 48 9 257 計 83 93 25 91 6 68 26 (全県1)393 注:「文化課調査」(昭51)による。