サクシード中学校数学から高等学校数学へ-031/35page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

論述式の問題における学習指導のポイント(高等学校)

1 中学校とのつながりを考えたときの指導上の配慮事項
論述や証明における生徒のつまずきを把握し、指導に生かすこと
【生徒が論述や証明でつまずきやすいこと】
1)文章を文字や式で言い換えること
2)何を示せば証明したことになるかを見通すこと
3)証明の答案の書き方

2 指導上のポイント
(1)文章を文字や式で言い換えることを練習させ、文字の有用性を知らせる。
【例】直角をはさむ2辺の長さの和が20の直角三角形において、その面積が最大になるのはどのような場合か。
解)直角をはさむ1辺の長さをxをおくと、xのとる値の範囲は、O<x<20…1)
三角形の面積をyとすると、y=1/2x(20-x)

=-1/2(x-10)2+50
グラフを利用して、1)に注意すれば最大値50(x=10のとき)
面積が最大となるのは、直角をはさむ2辺の長さが10の直角二等辺三角形のとき。
着眼 関数の問題であると認識し何をx、yとおくか考える。
立式 題意を式で表す。(yをxで表す。変域注意)
分析 二次関数の最大値を求めればよいと気づく。
処理 基本変形をし、グラフを利用して最大値を求める。
結論 題意に合うように言い換え結論を導く。

(2)何を示せば証明したことになるのかを理解させ、問題を通して定着を図る。
【等式の証明における指導上の留意点】
1)A=Bを証明するとき、考え得る方法をすべて挙げさせる。
ア Aを変形してBを導く。
イ AとBをそれぞれ変形して、同じ式になることを導く。
ウ A-B=Oであることを導く。
2)等号の使い方に注意させる。正しくない解答を具体例で示す。
3)教科書の例題等について、証明を自分の表現で書く練習をさせる。

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

Copyright (C) 2000-2001Fukushima Prefectural Board of Education All rights reserved.
掲載情報の著作権は福島県教育委員会に帰属します。