サクシード2中学校国語から高等学校国語へ-006/81page

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(4)読書を続けること
 言葉を生かし、言葉に学び、言葉で考えることが生徒の生きる力を育んでいくということを考えたとき、読書の持つ意味ははかりしれないものがあります。直接自分で体験することの重要性は言うまでもありませんが、読書をすることによって心が耕され、深い思いやりの気持ちが芽生え、想像力が育てられることもまた事実です。他の人の心の痛みを感じたり、生きる楽しさや喜びを他の人と共有することができるのも、読書の持つ大きな意義と言えるでしょう。
 また、作品に接したときに私たちが味わう感動は、感動できる自己と出会うこととつながっています。作品と出会い、その内容について深く考えることによって、私たちは、自己を見つめ、自己と向かい合い、自己を発見し、現在の自己から未来の自己へと飛躍できるのです。
 自分を見つめ、自分の世界を広げ、他の人と深く理解し合うためにも、継続した読書をすすめていきたいものです。

(5)よさを認め合うこと
 思考力・表現力を育成する上で忘れてはならないものは、他の人からの温かい評価や心のこもった励ましの言葉などです。周囲の人から評価されることによって、表現意欲も喚起されるのです。
 次は、思考力・表現力を育成するために必要な内容を示したものです。

土と根 課題意識を深める

●体験から考える 一自分の五感を働かせる一
 自分の体で体験したことは、時間がたっても失われません。

●課題意識を持つ 一好奇心の喚起 見る目を育てる一
 知的好奇心を喚起し、自分の好きなことについて深く調べたり、互いに議論し合うことにより探究心が深まります。

●表現の土壌作り 一よい文章に触れること一
 読書や体験等を通して、経験を深めていくことが大切です。特に、優れた文章や芸術性の高い作品に直接触れることが求められます。

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